クマ坊の日記

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【経営】サステナビリティ経営と人材獲得

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企業経営界隈では、SDGsと合わせてサステナビリティ経営がバズワード化しています。上場企業の多くがサステナビリティを意識して経営を行っていると回答します。でも、取り組みに濃淡があるのは実際です。今日はサステナビリティ経営について考えてみたいと思います。

サステナビリティ経営とは何か

サステナビリティ経営とは、「環境、社会、経済の持続可能性を配慮することにより、事業の持続可能性向上を図る経営」です。投資家も経営者も環境がこけたら、社会も、事業も皆こけると理解されるようになったことが、現状の状況を生み出しています。例えば、世界最大の食品会社であるネスレは10年以上前から、このままだと近い将来、地球の水資源はエライことになるとファクト情報で知り得ていました。本気でこのままでは、自社事業の存続が難しいことに気づき、経営の進め方を変化させてきました。投資家も10年前はこのような方針については懐疑的でもありました。しかし、現代では機関投資家が投資する案件の3割はサステナビリティ経営を進めている企業になっています。ESG投資は儲からないと一時期投資熱が下がった時期もありましたが、今ではサステナビリティは当たり前の指標になりつつあります。投資家も経営者も悩ましいのは、サステナビリティ経営の成果を測る物差しがない点です。有形資産であれば、財務諸表を見れば判断ができます。しかし、サステナビリティとなるとそうはいきません。そもそもインパクトを出すまでに時間がかかります。でも、だからと言って黙って指を咥えているわけにもいきません。サステナビリティに大きな影響を与える無形資産、すなわち人的資本開示に注目を集める背景ともなっているわけです。また、企業かSDGsに取り組むのも近しい理由です。企業がサステナビリティ経営に取り組むと宣言しても、ステークホルダーには成果が分かりづらいです。しかし、SDGsの○○の目標を目指しています取り組む言えば、対外的にも説明がしやすくもなります。

儲かるにはイノベーションが不可避

サステナビリティ経営やSDGsを取り組むことは素晴らしい取り組みですが、普通にやっていたら儲かりません。むしろ取り組みは自社の負荷を増やすばかりで、自分たちの事業が持続できなくなるなんて話にもなりかねません。ブレークスルーするためにはイノベーションが不可欠です。経営者も投資家もそんな事は百も承知なわけで、そこに大きな成長の可能性を感じています。しかし、企業でも個人でも同じですが、「分かってる」と「実行する」には大きな崖が存在します。「実行する」と「成果を出す」にはさらに大きな崖が聳え立ちます。その崖を越えていくのは、イノベーションであり、イノベーションを起こすのは人になります。

他者は変えられない

しかし、この人を本気にさせるのが最も難しい。人はいくつになっても成長できるし、変化もします。でも、あくまで本人次第。社長が言おうが、理に適っていようが、他者が人を変えることはできません。結局、サステナビリティ経営を本気で目指す環境を整えなくてはなりません。ビジョンやパーパスの再考も必要でしょう。それらに紐づいた方針、戦略の改定。戦略を実行できる 財務健全性や組織編成。また、それらを実行する人材の採用や育成。一つひとつ問題を潰していく努力が求められます。

すでに人材獲得が始まっている

サステナビリティ経営を進める上で、経営者が不足を感じているのは人です。社会課題とビジネスを両立できるような人材。何より社会課題にコミットメントでにる人材に不足感を感じているようです。外部調達には限りがあるので、内部での育成ニーズが高まっていく予感がします。