最近、社内の中堅リーダーと雑談をしていました。彼は社内で部門横断型のプロジェクトリーダーを任せれています。目下の悩みはプロジェクト参加メンバーのモチベーションが低いことでした。今日はモチベーションのお話です。
モチベーションが低いのは当たり前
メンバーのモチベーションが高いに越したことはありませんが、初めからメンバーのモチベーションが高いというのは稀有だと思います。多くが上から無理難題が降ってきて、「さてどうしたものか?」とプロジェクトリーダーが途方に暮れるのがよく見られる光景です。プロジェクトリーダーの立場からすれば、社命なんだから前向きに取り組んで欲しいと思いますが、人の心は社命では動きません。
メンバーを観察する
まずはメンバーを観察することから始めます。メンバーによって関心ごとは異なります。プロジェクトの主旨には賛同するが中心とはなりたくない。プロジェクトを担当することで評価されるのか?難易度が高そうだけど成功する見込みはあるのか?プロジェクトを通して自分の成長にプラスになるのか?通常業務に加えて負担が増えるのでは?プロジェクトのリーダーは少し俯瞰した位置からメンバーを観察したり、逆に面と向かいながらの対話を通してメンバーの温度感を把握していきます。遠くと近くの両方の距離感から観察するのがポイントです。
協力者を探す
メンバーを観察していると、協力的なメンバー、条件が整えば味方してくれるメンバー、影響力が強いメンバーなどが見えてきます。まずはその中から割と好意的なメンバーを見つけて協力を仰ぎます。仲間を作るというのはプロジェクト初期では大切です。裏技的にはプロジェクトリーダーを拝命した時点で、メンバーについてバイネームでリクエストを出しておきます。他部門との調整なので希望通りにはいきませんが、リクエストしておくとチームの初期づくりは格段と楽になります。
情と理を駆使する
メンバーの観察、協力者の確保が出来たら、いよいよプロジェクトを動かします。まだこの段階では、モチベーション低いメンバーの数の方が多いです。この段階でやるべきはプロジェクトの意義を自分の言葉で語ること。特に若いメンバーにはしっかりメッセージを伝えることは大事です。我が社でも、普段からそのようなメッセージを発信できている管理職は少ないです。意味を自分の言葉で語ることはベタですが大切なことです。ただ、人は情だけで動くほど単純ではありません。「これなら出来そう。成果が出そう」とメンバーに感じて貰えるプランAの存在です。プランAは分かりやすい、筋が通っている、メンバーの懸念事項にも加味され、何より実現可能性があることが求められます。実際は計画通りいくことはないのですが、メンバーが迷わさず走り出される存在は大切です。また、余白も残しておきましょう。メンバーのアイデアが追記される過程で、プラン的は私たちの計画に進化していきます。
人を動かす
どうしたら人は動いてくれるのか?メンバーにはどんなやる気スイッチがあって、どんな順番で押していったらいいか?そんな事も同時に考えなければ、人は動きませんし、部門横断型のプロジェクトは成功しません。