クマ坊の日記

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【マネジメント】スピードが早いだけの人

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仕事ができるビジネスパーソンは仕事が早いのが定説です。私も全く同感です。しかし、仕事が早いからといって仕事ができるわけではありません。今日はビジネスパーソンにおけるスピードについて考えてみたいと思います。

 

 

スピードが大事な理由

似たようなビジネスモデルを持つ企業があれば、論理的に考えると、結論は似たような所に落ち着きがちです。ライバルとの差はいかに早く実行出来るかが重要になります。早く着手し、早く失敗して、早く修正した方が勝てる確率が高いですから。これはビジネスパーソン個人に当てはめても同じことです。また、ビジネスパーソンにとって有限なのは時間いうリソースです。優秀なビジネスパーソンは、自分の時間も、相手の時間を奪うことも、罪深いことを理解しているのでスピードを意識したアクションを心がけます。

 

スピードが早いだけの人

しかし、中にはスピードだけ早いというビジネスパーソンもいます。特に役職が上がるに連れそのような人の出現率が高くなるように思います。何故なら考えずにスピード対応することだけが習慣になっているからです。だってその方が上司の覚えは愛でたいですし。上司からしても、自分の指示にすぐに反応してくれるのは嬉しいですから。仕事が早い=仕事ができる言説もあるので評価も高まります。一般社員であれば何ら問題はありませんが、役職が上がると副作用も出てきます。

 

トンネル上司

経営から発せられたキーワードに対して、敏感に反応できるのは素晴らしいです。その一方で、トップからのキーワードをそのまま下に流すと厄介です。先日ある会社でお聞きしたのは、「クマ坊さん、今年は研修を企画する際にストーリーテリングを大切にしたい」と言う依頼を頂きました。そこで、「どんなストーリーなんですか?」と伺いましたが、伝えるストーリーは特にないらしく💦 よくよく話を伺うと、社長が「これからはストーリーテリングを重視する!」発言をきっかけに、社内中でストーリーテリング祭りになっているとのこと💦 文章に書くと滑稽な話ですが、本人達はいたって真面目に話しているわけです。私は部外者なので、社長の発言の真意は分かりませんが、コンテンツの内容だけでなくコンセプトを消費者に伝えれるようにならないと駄目だと言うことかなと思いました。トップの言葉に素早く反応することは素晴らしいですが、トップの言葉をそのままトンネルするのは御法度です。言葉が組織の末端に届くにつれて、現場は混乱します。最初にボタンを掛け違えると、組織が大きいほど修正が大変です。そのような事態を回避するためにも、役職上位のビジネスパーソンは判断のスピードも上げなくてはいけません。

  

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若い時から考える

この判断のスピードは、役職が上がれば自然と強化される能力ではありません。若い時から考える習慣が必要です。社長はどんな考えで発言をしたんだろう?とか妄想するって大切です。しのごの言わずに仕事した方が、上司からは好かれますが、長い仕事人生を考えた時は健全な批判や素朴な疑問を持ち続けることは大切なんだと私は考えます。