クマ坊の日記

人材育成とビジネスとサッカーが中心のブログです

【マネジメント】DX進めても生産性が上がらない

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職業柄、多くの企業さんに伺います。休憩時間に受講者の皆さんと雑談することがよくあるのですが、ここ半年でよく聞くのが社内でDXを進めているのだか、生産性が一向に向上しないというものです。業種問わずこの話題で盛り上がります。今日はこの問題を考えます。

ブラックぺアンでの台詞

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最近、唯一見ているドラマに日曜劇場のブラックぺアン2があります。二宮さん演じる天才心臓外科医を取り巻くドラマです。ハマってしまって、前作も見直ししまいました。このドラマの中では、二宮さんのライバル病院が次々と最新の医療テクノロジー技術を使って手術を提供します。テクノロジーを使えば、もっと簡単に高度な医療ができる。天才外科医などいらない。しかし、そこはドラマですから、テクノロジーを過信し過ぎて多くの手術が失敗します。その窮地を天才外科医の二宮さんが救うという、鉄板ストーリーです。そのドラマでたびたび出てくるのは、「そんなおもちゃ(テクノロジー)では人は救えない」「目の前の患者を見ろ!」です。

 

SFAよりExcel

SFAと呼ばれる営業支援システムがあります。営業プロセスを見える化して、業績向上に繋げるというものです。営業はこれまで結果管理だけで、あまりプロセス管理はされてきませんでした。経営者の立場からすると、蓋を開けてみないと結果が分からない。プロセスの検証も出来ないので、どんな対策を打てば良いかも分からない。そんな悩みに、ITで解決案を提示したのがセールスフォース社です。この会社が提供するSFAシステムは全世界で導入されました。ボタン一つで顧客データを管理出来るのですから、圧倒的に便利です。昔であれば、データを集めるのも一苦労です。Excelなどの帳票で管理していたりしましたから。便利になっていい事づくめのように思われますが。。。

SFAを導入している会社は、営業生産性が上がってなかったりします。いつでも簡単に営業データにアクセス出来るがために、データにアクセスしない。データにアクセスしても、データーの変化点に着目しないという現象が起こりがちです。ブラックぺアンの台詞で言えば、患者=案件を見ないでマネジメントをしないようなものです。昔はExcelで管理していたので、当時の方が一件一件入力するが故に、案件情報を掴めていました。受注要因、失注要因分析が出来ていたわけです。自分の頭で考えていたからこそ、実効性のある対策も立てられたわけです。

 

DXを使う側が試される

結局、どんなテクノロジーも使う人間側次第ということです。現場、現物、現在の3現主義はまだまだ有効な考え方だと感じます。