クマ坊の日記

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【マネジメント】職場のパフォーマンスがマネジメントの采配に左右される理由

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これまで様々な部門のマネジメントを担当してきました。営業、開発、事務、コンサルタント。この中で一番楽なのはコンサルタント。メンバーはプロフェッショナル意識が高いので、ベクトルだけ意識し、後は仕事がし易い環境を整えれば自然と成果はあがりました。しかし、他の職場はそんなことはありません。マネジメントの采配に職場のパフォーマンスは左右されます。メンバーのプロ意識の問題ではなく、構造的な問題だったりします。今日は職場の生産性について考えてみたいと思います。

 

職能基準制度

日本企業の多くは職能基準制度という人事制度を採用していることがほとんどです。これは、「人に対して給与を払う」思想で作られている人事制度です。そのため、職場においても割り当てられた人材で仕事を行うことが前提となっています。昨日まで学生だった人間が、入社したら営業職、開発職、技能職と配属となります。もちろん配属された職務に習熟しているわけでも、適性があるかもわかりません。人事部門も色々考慮して配属はしますが、現場で運用の責任を負うのは管理職です。

 

職場のパフォーマンスはマネジメントの腕前次第

人中心の人事制度を運用する上では、管理職のマネジメント能力に職場のパフォーマンスは大きく依存することになります。メンバー個々の適性を見極め、職務がどのように発展するかを予測し、リスクとリターンを天秤にかけながら仕事のアサインを決めていくことになります。私も管理職一年目は大失敗しました💦 メンバー個々の適性を見誤り、仕事のアサインに失敗しました。当然、職務と人材のミスマッチして部分は仕事が炎上します。リカバリーのために他のメンバーを投入しますが、他の職務で新たな炎上が起こり、その火消しのために管理職自らがフォローに回る。。。やがでメンバーの疲労が心身共に限界に達し、職場のパフォーマンスは大きく低下してしまいました。みんな一生懸命働くのに、業績が上がらない時ほど辛いことはありません。

 

有能な管理職、残念な管理職

有能な管理職は、この職務と人材のマッチングを慎重に行います。メンバーの能力だけでなく志向性も理解した上で、絶妙な匙加減の期待とストレッチした課題を与えます。動機づけやタイミングのいい支援しながら、本人の成長が職場のパフォーマンス向上にも繋がるようマネジメントしていきます。個々人をしっかり見るので、管理職がマネジメントできる人数は、5人〜8人。最大10名と言われます。

一方、残念な管理職は、たいした考えもなしに、職務を割り振ります。その結果、手戻りや炎上する仕事が増えます。仕事が出来る社員に過度に依存することになったり、なにせ職務の基準がないので、どんどん職場がブラック化することもあります。翌年にはその職場からの異動希望者が増えるという有様です。

このように人事制度の思想によって、社員の働き方は大きく影響を受けるということもあります。