クマ坊の日記

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【ビジネススキル】研修講師の聴く技術

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私の生業は、企業の人材育成支援です。イメージしやすいのは、管理職研修や新入社員研修です。一回の研修における受講者は20人ぐらいになります。一方的に話だければ楽なのですが、そんな研修したら仕事が入りません。双方向性がお客様からは期待されます。今日は研修講師の技をご紹介します。

集中して聴く

同じ会社で実施される研修でも、参加者同士が初めましての状況は多いです。見知らぬ人同士では、意見が出にく暗いなるのは当然です。しかし、学習の視点からすると問題です。自分なりの見解を述べ、他者と対話を通して、研修での気づきが深まるからです。一方的に聴くだけであればYouTubeでいいわけです。かくして研修講師はアイスブレークなどを駆使して、参加者の緊張をほぐそうとします。ところが、せっかく研修会場の雰囲気がほぐれても、意見交換の時間に相手が話を聴いてくれないと、また重苦しい雰囲気に戻ってしまいます。そこで研修講師は率先して聞き役の役割を果たさなくてはいけません。意識を発言者に集中して、アイコンタクト、うなづき、相槌、復唱を交えながら、受講者に「この講師は私の話を熱心に聴いてくれる」と思わせねばいけません。

 

オーバーリアクション

研修は1対多数のシチュエーションです。発言者だけでなく、他の参加者にも参加を促すようにファシリテーションを進めなくてはいけません。そのため、研修講師を務める時は少し強めにオーバーリアクションをとるようにしています。「へ〜」「なるほど〜」「本当ですか⁉️」など。ここはリアクション芸人さんの芸見ながら勉強しています💦 ただし、合槌で使い方に注意が必要なワードもあります。それは、「いいですね」「素晴らしい」です。一見良さげですが、これは受講者の発言を評価することになります。「いいですね」と言われなかった受講者の中には、「じゃあ、私の意見は素晴らしくないんだ」と受け取ってしまう人も出てくるからです。

 

難しいのは、集中して聴きながらアンテナを立てるスキル

研修講師で難しいのは、相手の反応を常にアンテナを立てておくスキルです。意見を話ている受講者の話を全力で聴きつつ、意識は常にオープンな状態にしておくことが求められます。ある受講者の発言が他の受講者にどのように受け止められているかも同時に把握しなくてはいけません。正しく伝わっているか?共感しているのか?納得出来てるのか?それとも混乱しているのか?そうやって反応を見ながら、次のワードを選択したり、どのような展開にしていくかを判断します。同じテーマの話をしても、受講者によって反応は異なるので、それを調整できるのがプロの腕になります。あまりに地味な技なんですけどね。バラエティのMCなんかも参考になります。