クマ坊の日記

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【人材育成】盛り上がらない研修は失敗なのか?

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私の生業は企業の人材育成を支援することです。イメージしやすいのは、管理職研修や新入社員研修です。研修を担当している時に、受講者の会話が盛り上がらないと、オブザーブしている弊社の営業担当が血相変えて、「クマ坊さん、もっと研修盛り上げて!」とフィードバッグしてくれることがあります💦 今日は参加者から予期せぬ反応が来た際の対応の仕方について考えてみたいと思います。

盛り上がらない=悪い研修ではない

研修中、受講者からの反応がないと講師は不安になります。特にキャリアが浅い時は、あせります。でも、経験を重ねていくうちに、盛り上がらないことが必ずしも悪いことではないということが分かりました。何故なら一人ひとりの学習スタイルは異なるからです。

例えば、私が長年担当している。あるメーカーの受講者は研修中シーンとしています。最初は「私が何かやってしまったか?」と思いましたが、受講者アンケートを見ると、「楽しかった」「また受講したい」がほとんどでした。講義をしている私は全く感触がないのに、満足度は高い?不思議な感じでした。長年、担当して分かったのは、その会社の受講者は技術者ばかりなので、講義内容を理解し咀嚼する時間が大切だということです。咀嚼している間は、表面に出てくるリアクションは「静か」で当たり前な訳です。

 

反応がない場合の対策

1番は、動かざるごと山のごとしです。参加者の反応に一喜一憂せず、どんと構えて続けることです。「期待と違った?」「興味がない?」なんて、ネガティヴな発想が脳裏をかすめますが気にしない事です。逆に盛り上げようとすると空回りして浮いてしまいますから。

反応が薄い時の大半は、学習スタイルに起因しています。その際は、参加者全員が頭の中で情報を整理できる時間や、メモするなどリフレクションできる時間を十分取ることです。沈黙も必要な時間な訳です。また、発言以外の意思表示を促すのも手です。挙手や席から立たせるなど。

 

参加者分析

研修会を開く前に参加者についての分析を行なっておくことが何より重要です。参加者の属性によって学習スタイルの傾向は異なります。同じ会社でも、研究所と工場と営業では大きく異なります。研修会では大抵、それらがミックスされるわけですが、属性が偏っている時は気をつけないといけません。