クマ坊の日記

人材育成とビジネスとサッカーが中心のブログです

【人材育成】研修コンテンツを考える

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私の生業は企業の人材育成の支援です。イメージしやすいのは、管理職研修や新入社員研修です。研修をする際に必要なものはコンテンツです。今日は研修コンテンツについて考えてみます。

 

全部乗せ研修

私はラーメン好きなのですが、お店に行くとトッピング全部乗せしたくなります。企業の人事教育責任者も同じで、せっかく高い費用を払って外部からコンサルタントを呼ぶのだから様々なテーマについて研修で取り上げて欲しいと考える方もいます。実際、受講者への期待役割は10年前と比べて格段に上がっています。例えば管理職であれば、従来は職場のマネジメントだけが期待されていました。しかし、現在は会社の戦略も理解して欲しい、マーケティングの基礎も必要だ。数字は読めなけば話にならない。パワハラやセクハラについても知らないでは済まされない。。。期待される役割が広がるにつれて、学習しておくべき項目も増えざる得ないのが実際です💦

 

パッチワークのような研修

そんな背景もあり、研修で様々なテーマを学習させたいという誘惑にかられますが、研修設計的にはNGです。何故なら受講者の立場からすると、頭が混乱して何も残らないからです。私はパッチワークのような研修と呼んでいます。あちこちからコンテンツを寄せ集めて、何のストーリーもないまま提供される研修だからです。

 

足し算より引き算

学習者にとって有意義な研修を提供したいのであれば、設計者は足し算より引き算を意識しなくてはいけません。受講者に職場に持ち帰ってもらいたい知識やスキルは何かを絞り込む必要があります。絞り込む際の重要な観点は時間です。学習にどれだけの時間が使えるかでコンテンツの設計はかなり変わってきます。学生と違ってビジネスパーソンは本業の仕事でパフォーマンスを上げることが求められます。そのため、研修などの時間は最小限に収めたいのが実際です。時間の配分の仕方は、プロの腕の見せ所になります。

 

適した手法を選択する

研修のテーマを絞り込み、使える時間でさらに学習内容を絞り込んだら、次に学習手法を選択します。講義、個人ワーク、グループワーク、ロールプレイング、ケーススタディ。。。同じ学習項目を学んでも、学び方で理解度は大きくことなります。また、手法の選択の際には受講者の学習スタイルも考慮しなくてはいけません。

 

ストーリーを描く

そして、研修全体をストーリーを描くように検討することも重要です。一つひとつの学習方法が良くても、ストーリーのように設計しないと、研修全体の印象は悪くなったりします。

人に教えるという行為一つをとっても、実は様々な技が必要だという事です。