クマ坊の日記

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【人材育成】研修をデザインする

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私の生業は企業の人材育成です。イメージしやすいところでは、管理職研修や新入社員研修があります。どんな研修でも進行表とコンテンツが存在します。今日は研修設計の概論についてお伝えします。インストラクションの原則なので、他の分野でも応用可能な内容です。人に教える機会がある人に参考になれば幸いです。

 

 

時間をデザインする

研修時間の始まりと終わりは指定されていることがほとんどです。そのため、持ち時間をどのように配分するかが重要になります。その時知っておくといいのは、90/20/ 8の法則です。これは大人が集中できるのは90分。大人が記憶を保持しながら話を聞くことができるのは20分。大人が興味を保てるのは8分です。ですから、90分に一度は休憩時間を取り、20分おきにペースや形式を変え、8分ごとに受講者を研修に参画させるようにします。参画とは、一方的に話を聞くのではなく、受講者同士で話す時間を取ったり、質問時間をつくるなど能動的な状態をつくることです。

 

研修内容の7割は翌日には忘れられる💦

エビングハウス忘却曲線という理論があります。人が何かを学んだ時、1日後には67%が忘れられ、1ヶ月には79%が忘れられると言う内容です。ただし、エビングハウス忘却曲線は追記があってこの学習内容は意味がないものを学習した場合の実験結果です。具体的には無意味な音節を記憶するという実験でした。そりゃ忘れますよね。ただ逆を言えば意味があるものであれば記憶の持ちはもっと良くなると言う事です。つまり、短期記憶から長期記憶へ促す工夫が大事になります。1番効果的なのが繰り返し覚えるになります。しかし、意味を感じないものを繰り返し覚えるのは苦痛です。ここで重要になるには、先程の20分です。20分間経ったら振り返りの時間を取り学んだことの意味づけをする事です。具体的には自分が大切だと感じたことをノートにまとめさせたり、受講者同士で感想をいい合うなどを行います。

 

学習項目を考える

時間配分と合わせて重要なのは、学習項目つまりコンテンツです。コンテンツは大きく3つに分類されます。

  1. 知識
  2. スキル
  3. 態度

学習項目によって留意すべきポイントは変わります。知識であれば、どうしても伝えるのが一方的になり受講者が理解できなくなってしまう。スキルに関しては説明だけでは身につかない。態度に関しは正論言うたけでは伝わらない。受講者の感情を揺るがすような仕掛けが必要などです。学習項目に関しては、また次回詳しく解説します。