クマ坊の日記

人材育成とビジネスとサッカーが中心のブログです

【人材育成】教える時は頭とお尻が大切

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私の生業は企業の人材育成を支援です。イメージしやすいところで言えば、管理職研修や新入社員研修などがあります。研修の多くは事務局からの挨拶や連絡事項の伝達、その後に講師からの自己紹介というのが定番です。でも本当この進め方は適切なのでしょうか?今日はそのことについて考えて見たいと思います。

 

 

講師の自己紹介はいらない

研修にオープニングはいつも緊張します。いきなり初めましての人達の前に立って、講師だと紹介されて研修を運営するわけですから。そのため、第一声は大きな声を出して自分自身の気持ちを高めて研修に臨みます。その後、多くの場合は講師の自己紹介がスタートします。「ただいまご紹介いただきましたクマ坊と申します。私の専門はマネジメントとリーダーシップで・・・」と言ったところです。しかし、私はここ数年この定番の自己紹介は極力短く終わらせています。だいたい受講者の立場に立ったら私の自己紹介など興味ありませんから。むしろ今日はどんな研修を受講させられるだ?という方が興味があります。だから挨拶と名前だけ名乗って、すぐに研修の概要の説明に入るようにしています。

 

最初の20分は大事

ライブや映画のオープニングってすごく印象に残っていませんか?私はよくサッカーを観に行きますが、キックオフ前のオープニングイベントも大好きです。すごく記憶に残りますから。同じように研修も冒頭の20分はすごく大切です。ここで受講者の記憶に残るようなオープニングができると、その後の展開もずっと楽になります。では、どのように冒頭の20分をデザインしたらいいと思いますか?オープニングに入れるべき要素は3点です。

  1. 参加者の関心はひく
  2. ネットワーキングを促す
  3. 研修内容に関係がある

研修冒頭の参加者の頭の中は、研修とは全く関係ないことで一杯です。残してきた仕事のこと。お客様からのメール連絡。最初から研修に集中できる人など全体の1割いるかどうかです。ですから、まずは参加者の脳内を乗っ取る必要があります。そのためには、能動的な動きを組み込むことです。考えたり、話したり、動いたり。能動的に動くことで受講者は研修に集中するようになります。2番目の要素はネットワーキングです。周りの人との人間関係ができていないと緊張しますよね。緊張状態から脱するためにも研修の早い段階で受講者同士が話し会う機会を作ります。そして最後は単に受講者同士の自己紹介を実施するのではなく、研修内容に関係がある演習を通して、自然と1番目と2番目の要素が組み込んであるよう設計します。具体的には私は体を使ったアクティビティを取り入れています。リーダーシップがテーマの研修であれば、体を使ったチームビルディングのアクティビティなんかを実施したり、謎解きクイズなんかを組み込みます。オンライン研修になってからは映像を多用しています。オープニングで研修内容に関連する映像を見せてから意見交換してもらったりします。

 

学習効果を高めるクロージング

オープニングと並んで大事なのは、研修の最後のクロージングです。最後のシーンも記憶に残りますから。では、よりクロージングの学習効果を高めるためにはどうしたら良いでしょうか。私のお勧めは、受講者に感想を語ってもらうことです。オンラインであればチャットに感想を書いてもらいます。自分が発した言葉は記憶に長く残りがちですから。人に教える時は、オープニングとクロージングを工夫するだけで学習効果が全く変わってきます。それぐらいインパクトがあります。