クマ坊の日記

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【人材育成】「説明する」と「教える」は違う

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緊急事態宣言が延長されましたね。医療体制が逼迫している現在は致し方ないと思います。私の仕事は企業の人材育成の支援です。分かりやすい例で言えば、新入社員研修や管理職研修などです。今日は「教える」ことについて考えてみたいと思います。

 

 

説明すると教えるの違い

一般のビジネスパーソンもある分野で経験を積み認められると、社内の勉強会などで講師を依頼される経験があると思います。しっかり準備をして臨んでみたが、受講者の反応がイマイチで意気消沈したなんて事もあるかもしれません。よくある勘違いは、教える=説明すると思い込んでいることにあります。これは、私達が学校教育を中心にそのような学びの経験をしてきたことが背景にあります。情報や知識が豊富な先生から、生徒へ伝えることが、教育だという幻想に捉われているからです。

 

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受講者が主役

教えるにあたって一番最初に意識することは、受講者が主役という考え方です。限られた時間の中で、受講者が目的を達成するために必要な知識やスキルを学べるようするのが講師の役割です。その中に、分かりやすく説明するという要素は入りますが、教えるの一部であって全てではありません。日本では、話術に優れている講師を良い講師と評価しがちですが、受講者に変化をもたらすことができるのが良い講師です。特にビジネスの世界では最も重要な視点です。企業が社員に教育機会を提供するのは、義務でも善意でもありません。教育を通して人材というリソースを最大化し、事業に貢献してもらうのが狙いですから。

 

講師が理解すべき3つの原則

  1. 大人と子供の学びは異なる
  2. 人は自分が発言したことを受け入れる
  3. 楽しいと学ぶは比例する

 

一つ目は、大人は子供と違って「自分の経験と紐付けて学ぶ」と言う事です。今まで、仕事やプライベートで様々な経験をしてきています。それらの経験と結びつけてあげた方が効果的な学びに繋がります。また、未知のテーマであれば、実際に経験してもらった方が理解しやすかったりします。

 

二つ目は、講師があれこれ立派な説明をするより、受講者自身が考え、自分の言葉で話した内容の方が、研修後の行動変容につながりやすいと言う事です。研修終了後に、受講者から「とても勉強になりました!」と言われたら要注意です。きっと、その人は教室から出たら話の内容を忘れています💦

 

三つ目は言葉の通りです。趣味や好きなことをしている時って、時間も忘れるほど熱中しますよね。知識もスキルも楽しいに比例して上達している経験を誰もがお持ちだと思います。私も横浜F・マリノスやサッカーの話ならいくらでもできますから。そして職場では、そのディープな話をすると、サッカー好きの仲間以外からはドン引きされます。話が横道にそれました。

 

だから、研修や勉強会終わった後に「楽しかったです」と言われるのが私にとっては最高の褒め言葉になります。