私の生業は、企業の人材育成の支援です。イメージしやすいのは、管理職研修や新入社員研修です。講師業と兼務でマネジメントも担当しています。そのため、多くの講師コンサルタントの指導現場を見る機会に恵まれています。今日は教え上手な講師の特徴について考えてみます。
他者からの評価
教え上手な講師とは、お客様から高く評価される人物です。お客様との相性もあるので一概には言えませんが、コンスタントに高い評価を獲得するのは、コミュニケーションに長けている講師です。コミュニケーションが上手いとは、饒舌であるとか、話が面白いとは違います。相手の反応を観察しながら、相手に刺さるワードを選んで相手に届けられる人です。これは研修講師に限らず、教えるのが上手い人の特徴です。
大袈裟なフィードバックはしない
研修講師は限られた身近い時間で、受講者と信頼関係を構築しなくてはいけません。その基本は、スモールステップで学習項目を設計し、受講者にやらせて、即時フィードバックすることにあります。フィードバックにもコツがあります。それは安易に大袈裟にフィードバックしないことです。オーバーアクションでポジティブなフィードバックをすることは、一見良いことのようにも言えます。フィードバックされる方も気分あがりますから。ただ安易に大袈裟にポジティブフィードバックする弊害もあります。それは成功が当たり前になると失敗を恐れるようになってしまいます。だから、教え上手はポジティブのフィードバックを節約します。その代わりに行うのが小さな承認です。「OK出来てるよ」で充分です。出来ていなければ、その事を事実を伝えるだけです。寧ろ重要なのは、即座にフィードバックすること。教え上手は、そのタイミングが絶妙です。それが出来るという事は、観察が出来ている証でもあります。