今日は私が現在、直面しついる部下育成のお話です。部下Aさんから講師・コンサルタント職にキャリアチェンジしたいとの相談を受けました。現在進行形で支援しているのですが、育成は難しいです。そんな現在進行形の悩みを記載します。
キャリア開発
キャリアチェンジするのは一大決心です。心理的なハードルは高いです。その心理的な負担を下げる仕組みとして、我が社にはダブルキャリアの開発を支援する仕組みがあります。
現在の仕事に従事しながら、半年間コンサルタントとしてのトレーニングを受講することができます。土日や勤務時間外の時間でトレーニングを受講します。トレーニングだけでは、足りないので自主練もプラスαで必要です。
最後に実技試験があり、合格すれば仮免許を与えられて、公開で開催される新入社員セミナーの講師に登壇出来るという制度です。
手前味噌ですが、社員が安心してキャリア開発に挑戦できる仕組みは素晴らしいなと感じています。
今回この制度を利用したいとのことでした。もちろん私としては部下の挑戦は嬉しいので大賛成でした。
トレーニングの概要
育成にはプロのコンサルタントが半年間伴走します。インストラクションスキル、インストラクションデザイン等を座学で学んだ後は、ひたすら実技トレーニングです。このトレーニングメニューの設計には私もかなり関わりました。短期間でデビューするのが目的なので、かなりハードな内容になっています。
トレーニングはしますが、全員が合格することを目指してはいません。何故なら、講師・コンサルタントに認定されるだけでは不十分だからです。トレーニングのプロセスを通じて、自分が講師・コンサルタントとしてやっていけそうか?自分が思い描いていたキャリアと近しいのか、そうでないのかも判断できるという狙いもあります。
フィードバックを歓迎する人
トレーニングメニューだけでは上達しないので、自主練も必要になります。トレーニング設計時にあえて自主練が必要な塩梅で計画しています。何故なら、トレーニングの過程で他者をどれだけ巻き込めるかも試したいからです。人に教える仕事なので、独力でスキルを伸ばすには限界があります。他者からのフィードバックをどれだけ貰えるか。フィードバックを貰うために、協力してくれる人と関係性を築けるかも大事にしています。講師・コンサルタント自身がフィードバックを歓迎できないと、受講者にも説得力のある学習は提供できません。
指導できること、出来ないこと
部下からフィードバックを求められたので、十分時間をとってフィードバックを行いました。技術的な部分、例えば発生や視線、指示の出し方、話の構成の仕方は指導しやすいです。練習量に比例して腕前も上がっていきます。一方、認知の仕方や考え方、受講生に向き合うスタンスは伝えることは出来ますが、気づけるかどうかは本人次第です。受講者の立場と言いつつ、講師側がコントロールしやすい研修の進め方になってしまったりします。無意識にアンコントロールな状況を避けようとして、受講者の立場を軽視した進行になってしまったりします。この点はアドバイスすることはしますが、本人次第の面も大きいです。
信じて待つしか出来ません。審査まであと数日。乗り越えてくれるのを願うのみです。