管理職は、来年度に向けて新たな戦略や方針をボチボチ検討し始める頃かもしれません。方針はスローガン程度にしか考えていない管理職もいるかもしれません。しかし、方針を使いこなせるとマネジメントは格段と楽になります。今日は方針について考えます。
方針が必要な理由
管理職は成果をあげるために、ありとあらゆるアクションを展開します。それらの施策が全て当たればいいですが、そんなことはありません。ならべく無駄な工数は減らしたいところです。方針を決めておけば、部下がのべつまくなし施策を展開することを防げます。方針を明確にすることで、何をやるのか。逆に何をやらないのかが明確になります。
最小の工数で、最大のインパクト
「方針を明確に」と書きましたが、これが曲者です。経営から降りてきた方針を、そのまま下に伝えようとする管理職も結構います。経営方針は、多くの従業員に伝える必要があるため抽象的な表現でしか示せません。管理職は成果をあげるために、何をすべきかを課題化する必要があります。その際、最小の工数で最大のインパクトを与えられるのは何か?という視点で方針を考える必要があります。リソースは限られるので、やりくりを工夫するしかないわけですから。
方針の粒度
方針を表現する時、言葉の粒度も問われます。抽象度が高すぎると部下は何をしたらいいか途方に暮れます。逆に具体的過ぎても、やらされ感で一杯になります。部下が創意工夫できる余地があるぐらいの、ちょうどいい塩梅で設定することが求められます。
駄目だと思った時点で修正する勇気
会社の方針や、職場やマーケットの現状を考えながら、部門方針を策定していきます。しかし、変化の激しい時代です。考え抜いた方針も、いざ活動を始めたら、「いけてない!」「このままでは、駄目だ!」と思う状況に追い込まれることもあります。そんな時に、一度決めた方針に固執しないという勇気も求められます。部下はその姿をよく観察しています。部下が迷いなく仕事に取り組めるような方針を策定したいものです。