クマ坊の日記

人材育成とビジネスとサッカーが中心のブログです

【人材育成】研修は教室に入る前から始まっている

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私の生業は企業の人材育成支援です。イメージしやすいのは、企業に入社したら受講する管理職研修や新入社員研修です。この研修というのは社員からすれば受講するのが億劫なものです。「この忙しい中、研修受講している時間がもったいない」と思いながら、当日を迎えているのがほとんどです。まるで、囚われの身のように仕方なく来ましたという感じです。今日は受講者に前向きなモチベーションをどのように持たせるかを考えていきます。

 

研修前の動機付けが重要

研修に参加する前に、上司から部下に対して「研修参加に対する期待」を伝えてもらうようにお願いしています。そのため、上司にも研修の狙いと内容が分かるような資料を人事部経由でお伝えするようにします。上司の側からしても、手取り足取り自分が育成する時間をカットできるし、期待を伝えるだけで部下の動機付けに繋がるのでメリットが多いんですけどね。部下の研修の送り出し方ひとつを取り上げても、管理職のマネジメントの巧拙が透けて見えてきます。

上司からの一言が最高の動機付けになるのですが、お願いしてもバラツキはでるものです。そこで次の手として準備しておくといいのが、講師から受講者への手紙です。手紙というながポイントです。どんな研修でも、人事部から受講者に対して研修の案内文書が送られてきます。しかし、多くが事務的で退屈な書類です。社内文書だからそれが普通なのですが。この案内文のリードの部分を手紙風にするだけでも印象は大きく変わってきます。どんな内容なのか、どんな知識やスキルが獲得できるのか、仕事でどんな風に役立つのか。そんなことが書かれてあるだけでも印象は変わります。最近は、事前に受講者へのメッセージ映像を作る機会も増えてきました。映画の予告編のようなものです。このように、研修が始まる前の仕掛けというのは地味な施策ですが、実は効果抜群だったりします。

 

オープニングはポジティブなメッセージを伝える

「人は最初と最後は記憶しやすい」という特性があります。名作と呼ばれる映画もオープニングやエンディングのシーンって妙に記憶に残りませんか。研修も同じです。しかし、多くの社内研修のオープニングは人事部長や企画担当者からの挨拶からスタートします。その挨拶の多くは受講者の危機感を煽ったり、場を引き締めようとする内容です。心遣いは有難いのですが、私はならべくポジティブな内容の挨拶をお願いするようにしています。何故なら、ネガティブなメッセージは、受講者のやらされ感を高めてしまうからです。