クマ坊の日記

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【人材育成】研修教材の作成の仕方

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私の生業は企業の人材育成の支援です。イメージしやすいのは、新入社員研修や管理職研修です。現在は管理職も兼務しているので、研修で話す時間はだいぶ減っています。研修だけの時は150日ぐらい稼働するのですが、その時に苦労するのが教材作成です。今日はその教材についてお伝えします。

研修教材は2種類

研修はスクリーンに投影するパワーポイントと、参加者に配布するワークブックの2種類が基本です。たまに、スクリーンに投影する資料をそのままワークブックとしても利用している講師がいますが、教育効果的にはNGです。なぜなら教材の目的が異なるからです。投影スライドは参加者の理解促進のためのツールです。特に視覚情報を効果的に届けるのが目的です。お笑い芸人さんのように、話しだけで参加者を楽しませ理解も促進させるのはハードル高すぎますから。スライドで視覚情報を補うことが大切です。一方、ワークブックは後日参照できるようにメモを取ったり空欄を埋めたりします。つまり、研修後も使われることになります。

 

スライドをワークブックにすると何が不都合なのか?

スライドをワークブックにすれば、気づいたことをメモできそうで良さそうですよね。教材作成する方もスライドだけ作るだけなので楽そうです。しかし、スライドとワークブックを一緒にすると次のような不都合が起こります。

  1. スライドの情報量が増える
  2. 説明を聞き逃す

後日内容を参照てきるようなスライドを作成すると、スライドの文字量が単純に増えます。すると、文字ばかりのスライドは投影しても見づらいです。また、説明が多いスライドを投影すると文字を読むのに夢中になり、講師の話を聞き逃してしまいます。

 

スライドの作り方

研修参加者は経験も知識も情報量もバラつきが多いのが普通です。また人事部が主催する研修を喜んで受ける人も少ないです。「人事から案内が来たから、上司から指示されて受講しに来た」が普通です。そんな受講者を惹きつけるには、内容以前に受講者の心の琴線をふるわすことが必要になります。そこで役に立ちのがスライドです。スライドを作成する際は、画像を多く差し込みます。また、文字すうは極力少なく、単語や短いフレーズにとどめます。プレゼン資料では、文字の大きさは24ptから32ptが使われますが、研修では48ptから64ptを使うようにしています。背景は暗くし、注目してほしいものは明るくします。

 

ワークブックの作り方

ワークブックはメモを取ったり、空欄を埋めたりする、後日参照できるような情報を掲載するものです。だから、後日振り返りがしやすいように、大事な点、キーワードが空欄になっていてスライドを見ながら書き入れることができるようにします。空欄はスライドと同じ順番に並べるなどの配慮も必要です。メモを取る余白も必要です。

以上が作成の原則ですが、テーマによっては最近はワークブックを用意しないケースもあります。その代わりにノートと書籍を渡してしまうこともあります。研修のワークブックを取っておく人は以前より少なくなっているようなので、その代わりにデザイン性の優れたノートを渡して自分てメモるように指示しています。こちらの方が、愛着が湧いて研修後も見返してくれるようです。また、関連する書籍も渡して情報についてはそちらを参照するよう伝えます。研修内でも、該当箇所のページを伝えたりするので説明する側としては面倒なこともあるのですが。