マネジメントを務める上で避けられないのが予算管理です。予算や目標がなければどんなに楽になることか。今日は予算について考えたいと思います。
予算策定は押し付け合い
毎年予算策定には長い時間を費やします。自分が下っ端の頃は、市場動向や需要予測、競合分析など複雑な作業があるから予算決めるの大変だよなと考えていました。
もちろんそのような作業は行うのですが、予算策定に時間がかかるのは圧倒的に社内調整です。もっと乱暴に言えばどの部門がどれだけ予算持つかという責任の押し付け合いです。現場は悲観的な数字を伝えます。実際には容易に達成できそうな予算であっても、様々な理由を並び立てて、いかに困難な予算であるかをアピールします。
もちろん経営側も現場の声をそのまま受け入れることはありません。何しろ当の本人達がそのような調整の猛者だから、今の地位まで登りつめてきたわけですから。最も現在の経営者が若かりし頃より、外部環境、内部環境ともに難易度は上がっているのですが。経営も前年対比や他部門の実績、競合の動向などを引き合いに出しながら、ストレッチした目標を現場に押しつけようとします。どの根気も一見もっともらしく聞こえますが、全て妄想に過ぎません。未来の数字が当てれるのであれば、経営は必要ありませんから。
説得力のあるストーリー構築
「予算管理は意味がありません!」と反論しても意味はありません。そういうルールの世界で働くことを選択してしまったわけですから。否応なしに状況に対応しなくてはいけないなら、いかに上手くやり過ごすかです。そのために私が大事にしているの説得力のあるストーリーの構築です。予算達成のためには、大きく「売上を上げる」「コストを下げる」のどちらかです。さらにそれらの構成要素を分解していきます。経営からの予算は達成したい。でも、そのためにはこんな施策を打つ必要があるから、ついてはリソース(人、金)はこれだけ欲しいとセットで要求します。
数値は悲観的な見立てで見積る
また数値目標は悲観的な見立てで立てた方がいいでしょう。悲観的な見立てを上長に伝えるのは必ずしも必要はありませんが(関係性が出来ていないと、言い訳のように聞こえてしまう)ウソにならないレベルで、経費は多く見積もり、顧客からの受注は少ない見立てで目標値を考えます。環境変化が激しい時代です。使えるリソースさ出来るだけ確保するにこしたことはありません。
予算は死守
決まった予算は、例え無理ゲーでも死守しなくてはいけません。経営は株主に約束しています。約束したからには、破っていい通りはありません。全力で目標達成のために活動に邁進します。機首の計画通り進むことはありません。プランB、プランCの発動が必要な場合もあります。そのような事態も見越して、リソースを確保しておく必要があります。
計画は前倒ししていくのも大切です。予算達成は最後は時間との戦いになります。上半期で出来るだけ貯金を作るにこしたことはありません。
達成出来そうにない場合は
頑張っても達成出来ない時もあります。その際は早めにに上長含めた関係者に相談することです。その際は十分な理由を添えることを忘れてはいけません。相談しても助けてくれない上司はいますが、悪い情報ほど早めにに開示しておくことが自分の身を守ることにも繋がります。