前回に引き続いて、問題解決入社ついて考えてみたいと思います。私が所属している組織は、昔から問題解決を強みとしていた歴史があります。だから、若い時に問題解決については叩きこまれました。先輩は鬼のように厳しかった💦では、いってみましょう。
なぜを5回繰り返す
このフレーズは問題解決に興味がない人も、企業に入社すると一度は聞いたことがあるフレーズではないでしょうか。トヨタのカイゼンで日本のみならず、世界中にこのフレーズは広まりました。どんな仕事も、お客さまの問題解決で成り立っています。故に、入社すると物知り上司や先輩から「なぜを5回は繰り返せ」と指導されます。
最も重要なのは問題の設定
このブログ内でも何度もお伝えしていますが、問題解決において最も重要なのは問いの設定です。駄目な例は、「体重を10キロ落とす」です。体重130キロの力士が体重を落とすのと、50キロの女性が体重を落とすのでは、問題解決のやり方は異なります。でも、現実のビジネスでは「体重10キロ落とす」的な仕事は溢れています。なんかおかしいなとは感じつつも、やっている事は筋は通っているので反対もできない。この場合だと「体重落とすためには、運動だ!毎日10キロ走る!」とか。運動も走るのも体重を落とす手段としては間違いではないけど、力士がいきなり走ったら膝を壊します💦冷静に考えれば分かりますが、ビジネスの世界では似たようなことが発生します。情報が現場まで共有されていない。センセーショナルな数字自体が先行して伝わる。みんながやっているのだからという同調圧力もかかります。結果として、みんな一生懸命働くが問題は解決せず、かえって新たな問題を誘発する。新たな問題に対応するために、新たな謎の仕事が増える。最初の一歩を謝ると、負の連鎖を止めるのが大変です。
問題設定のコツは仮説を作ること
では、どうすればボタンの掛け違いが起こらないような、問題設定するにはどうしたらいいのでしょうか? ズバッと回答はできないので心苦しいですが、コンサルタントは仮説を複数つくります。問題を引き起こしている原因は何かを想定して複数の仮説を設定します。仮説を検証する過程で、問題を設定していきます。
仮説構築はセンスと場数
賢明な読者は、では仮説はどうやって作るんだ?と疑問を抱くと思います。しかし、こればっかりは経験から学ぶほかありません。場数を重ねることでしか獲得できません。場数に加えて適正も必要です。どんな職業にも匠が存在します。匠と呼ばれる人は頭の中で、瞬時に仮説を立てて実行できる人です。
AIにとって変わられる?
問題解決の案を検討するだけであれば、いずれAIにとって変わられるでしょう。データベースから最適な対策案を考えるのは得意分野です。そうなると、未知の問題や創造的な課題のみが人が扱う仕事になるのかもしれません。もっともAIより人間の方が賃金が安いからという理由で、とって変わられないのかもしれませんが💦