クマ坊の日記

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【ビジネススキル】問題の類型

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仕事は問題解決の連続です。この問題をよく観察していると、その型は大きく三種類であることに気づきます。今日は問題の種類について考えます。

問題は3種類

結論から申し上げると、問題の類型は以下の3種類で示すことが出来ます。

  1. 発生型
  2. 発見型
  3. 発掘型

 

発生型の問題

発生型は突発的に起きるのが特徴的です。クレームの発生なんていうのが典型的です。すでに燃えているので、ただちに消化作業が必要を要する問題です。発生型の問題の対応のポイントは、スピードと同時並行です。これ以上、燃え上がらないよう、被害が広がらないよう時間との戦いになります。そのためには、考えうる対策を同時並行で行うのが王道です。無駄やダブリも発生しますが、問題がさらに広がることに比べれば許容範囲内です。現場の担当者からすると、どこまで対策の範囲を広げていいか躊躇します。責任者が明確な指示を伝えることが重要です。

 

発見型の問題

発見型の問題の特徴は、まだ問題として顕在化していない点です。このまま放置していると、いずれ炎上してしまいます。発見型の問題のポイントは3点です。問題意識、問題の設定、真因を探るです。

 

問題解決の分かりやすい比喩として、『空・雨・傘』があります。「空を眺めて、雨が降るかなと解釈して、対策として傘を持つと意思決定する」この一連の思考が問題解決そのものだという話です。しかし、そもそも空を眺めないと傘を持つという結論には至りません。空を気にするかどうかが実は出発点になります。この意識できるか否かが問題意識になります。問題意識はこれまでの経験やそこで培った価値観、情報から生まれます。これは良い点もあれば、弊害もあります。

刑事ドラマでよく聞く台詞、「刑事の勘」と言うのは、問題意識が良い方に転んだ時の話です。逆に経験や価値観が視野狭窄を招くと問題解決が出来なくなってしまいます。

特にビジネスの現場では、効率や生産性が求められるので、従来のやり方や考え方に引っ張られてしまいます。問題意識をいかに醸成出来るかが重要になります。そのための方策はありませんが、仕事や専門領域以外に関しても興味を持つことが第一歩だと考えます。

次に大切なのは問題の設定です。何の問題を解決するのか?その問いの設定が最も重要です。よく私が説明する際に使うのは、「体重を10キロ減らす」問題設定の是非です。体重が100キロ越える人と、体重30キロの人が10キロ減らすのでは意味合いが異なるし、手段も変わります。そもそも前者は減らすのは10キロでいいのか?と言う話になりますし、後者は体重減らしたら健康を害する可能性が高いのでダイエットしては駄目となるはずです。現場、現物、現在を観察して問題設定しないと、成果が出ない努力を強いることに繋がります。

そして最後は真因を探るです。ここでのポイントは思考の粘り強さです。なぜを五回繰り返すに代表されるように、問題を細分化して真の問題を探り出すことが大事です。ただし、問題設定が適切に行えていれば、多くの知恵を使って力技で解決まで辿りつくことは可能です。最近はAIもありますしね。

発掘型の問題

1番難易度が高いのは発掘型の問題です。この問題の特徴は、「問題がないこと」です。問題がないことが問題という、禅問答のような性格を有します。なんとかしなければならない事態が生じる兆候も気配もありません。要するに上手く回っている状態です。そのような環境下にあっても、あえて好ましくない事態を想定して、問題解決に着手できるかです。通常は長い期間をかけて取り組む問題です。そのため、部長以上はこの視点での問題解決が求められると、これまでは言われてきました。

しかし、コロナで時代は大きく変わりました。技術の進歩も含めて環境変化ぎ激しい時代においては全てのビジネスパーソンに必要な視点だと考えます。