クマ坊の日記

人材育成とビジネスとサッカーが中心のブログです

【人材育成】境界を越えらる人材が求められる時代

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withコロナの時代に突入して、企業で求められる人材はどのように変わっていくのか?と言う質問をお客様から頂く機会が増えました。今日はその事について考えてみたいと思います。

 

 

社会課題への対応が求められる企業

企業で働くビジネスパーソンにどんな人材が求められるかを理解するには、企業の目指す方向性を理解しなくてはいけません。企業毎に事業も戦略も異なります。だから、人材像も企業毎に違って当然です。しかし、今回のコロナであったりテクノロジーだったり政治などは否応なく企業活動に影響を与えます。それらの環境変化の中で、私が着目しているのはSDGsです。

 

SDGsとは

Sustainable Development Goalsの略で、日本語に訳すと「持続可能な開発目標」です。ニュースや新聞で目に留まることも多くなってきたキーワードです。2015年にニューヨークの国連本部で開催された「国連・持続可能な開発サミット」が決められたものです。世界中に山積する社会課題を解決するために17のゴールとそこに紐付けられた169のターゲットです。でも、それとビジネスにどんな関係があるのか?と疑問も持ちますよね。

 

こどもSDGs(エスディージーズ) なぜSDGsが必要なのかがわかる本

 

社会課題の解決はビジネスチャンス

社会課題の解決は困難です。困難だからこそ今もなくならないわけです。解決のためにはイノベーションが必ず求められます。それは、あっと驚くものです。新商品、新サービス、新事業に留まらず、新しいマーケットを生み出す可能性があります。もしかしたら、GAFAを越えるような企業が誕生するかもしれません。金融マーケットはその可能性にすでに気づいています。欧米を中心にESG投資が急増しています。なんとその規模31兆ドルです。日本の上場企業の多くは、2030年ビジョンとしてSDGs関連の事業転換を掲げています。例えばトヨタ自動車は富士山麓にスマートシティを創ると発表しています。日本では車が売れなくなってきたと言う危機感もありますが、それ以上に現在の事業ではトヨタは時代の環境変化に生き残れないと考えているからです。SDGsで環境や持続可能なエネルギーが社会課題として上がっている中で、ガソリン燃やして走る車は厳しい。だから100年に一度の大改革と認識して「車をつくる会社からモビリティカンパニー」への転換を掲げているわけです。

 

境界を越えられる人

社会課題と言うのは複雑です。一企業では到底解決できるものではありません。ステークホルダーは勿論のこと、従来では出会う事がなかった人々、企業とも連携が求められます。連携というより影響力を互いに発揮するぐらいでないとビジネスにはならないでしょう。そうすると、社内での経歴やポジションが通用しない世界がフィールドになります。自社や業界の垣根を越えていく人が求められます。従来であれば、このような人たちは組織では異端であり居場所はありませんでした。今後はこのようなビジネスパーソンが重宝がられます。一方、企業の側も、これらの人材が活躍できるような環境の整備が求められるはずです。企業とそこで働く社員の関係性は、従来のような縦の繋がりというより横の関係に近づくと思われます。経営やマネジメントの卓越さがより問われるので、企業間の格差も広がるのではないでしょうか。