クマ坊の日記

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【人材育成】コロナで求められる、新入社員研修の目的の明確性

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今年は4月の新入社員研修の時に、コロナ禍にぶつかり企業の人事部は大混乱でした。大混乱しながらも上手く乗り切った企業、そうでない企業がやはり存在します。その違いについて今日は考えてみたいと思います。

 

新入社員研修の目的が明確であった企業、そうでない企業

コロナで急遽、対面型の研修が中止になり、多くの企業ではオンラインでの研修や、自宅待機による自主学習に切り替えました。4月〜5月と約2ヶ月間に渡りました。新入社員からすると、モヤモヤした気分だったかと想像します。そんな期間を上手く乗り切った企業とそうでない企業の違いは何だったでしょうか?それは、新入社員に対して、このコロナ禍で自宅待機の間にどんな風に過ごして欲しいかを「目的」とセットで話せたか否かにつきると感じます。「何のためにこの学習をするのか?」「この学習の先には、自分たちはどのように職場で働くことになるのか?」そんなメッセージを明確に伝えることができたか否かです。目的を明確にし伝えることは当たり前の話ですが、意外に出来た企業とそうでない企業に二極化したように私には見えました。

まあ、準備していたスケジュールが急に白紙になったわけですから、企業の人事担当者としてはパニックになりますよね。「2ヶ月間、自宅待機で何させるんだ?」「とにかくスケジュール埋めなければ!」「教育ベンダーから自宅で学習できるコンテンツを提供してもらえ!」と大混乱になるわけです。多くの企業では新人研修は恒例行事となっています。多少、内容については検討しますが、大前提は前年踏襲です。毎年のルーティンとして新人研修を捉えていた人事部は混乱がひどかったように想像します。だって、普段からそんなに考えていたわけではないですから💦 一方、丁寧にコンセプトからしっかり考えていた企業は、柔軟に対応できたと思います。だって、新人に何を学んでもらいたいかをしっかり考えていたわけですから。コロナで手段が変わったにすぎません。普段からの準備が大きな差に繋がったことは明白です。

 

見通しが持てないと不安になる

新入社員はただでさえ、学生から社会人への移行期間で不安を抱えています。「自分は仕事をやっていけるだろうか?」「職場の人間関係は?」「上司はどんな人?」「残業ってどれぐらいあるの?」「希望した部門に配属されるのか?」などなど。そんな不安を新入社員期間中に、フォーマル、インフォーマルな情報から感じ取っていくわけです。しかし今回はコロナ禍で、そのような時間を過ごせないばかりか、意味もわからず「自宅待機期間中は、このeラーニングを学習してください」「この動画を見た後に、理解度テストを実施します」とどんどんスケジュール自体の消化を促されたら、「この会社大丈夫だろうか。。。」と不安になるのは当然ですよね。新入社員研修で、必ず教えるのは「目的」の大切さです。どんな仕事でも「目的」を考えて仕事に取り組まなければならないという奴です。しかし、人事部自体が「目的」を明らかにしていなければ、新人に何を伝えても腹落ちしないですよね。