今年は全国の企業の入社式がニュースで取り上げられていましたね。国立競技場を借りきっての入社式や、ジップラインしている入社式もありました。入社式の模様を観るとその企業の社風も透けて見えるので面白いなと思いました。私たちの仕事である新入社員研修は今日からスタートしているケースが多いです。今年は日のならびが悪く、4月4日ー7日に研修が集中している企業が大半です。研修講師を抑えるのも大変だったと思います。今日は私が新入社員にどんな視点でお伝えしているかを書いてみたいと思います。
仕事を通して社会に貢献して欲しい
学生から社会人になるにあたって、まずは意識と行動を切り替える重要性をお伝えします。実際は自分達で考えてもらいながら、私の見解をお伝えします。私が伝えているのは3つです。
- 仕事を通して社会に貢献出来るのは素晴らしいこと
- 物心両面で自立する
- 他者と繋がる重要性
ただ、最近の新入社員は私の時と違ってしっかりしている印象です。仕事を通じて社会貢献したいと考えている人は増えている感じです。自立についても、ワークライフバランスを意識している人が多いです。逆に課題に見えるのは他者と繋がることです。学生時代をコロナで過ごしたのも影響しているのかもしれません。他者との繋がりは求めているのに、上手く繋がらなくてジレンマを感じているように見えます。
相手の立場を慮る
他者と繋がるには、相手を慮る気持ちが大切です。そしてその大前提として自分自身をよく知ることが大切であることも伝えています。自己理解が出来ない人が、他者を理解するのは難しいですし、ましてや他者を受容するのは無理ゲーです。
新入社員研修では必ずビジネスマナーや仕事の基本を学ぶ機会があります。そこでも、この原理原則は繰り返し強調してお伝えします。相手に信頼して貰うためには、自分自身の状態を俯瞰で捉える力、姿勢や表情を含めたビジネスマナーが出来ないと、相手を尊重してることにはならないよ。
勇気づける
ただ初めから駄目だしをするような教え方はしません。初めて学ぶことなので出来なくて当然。また自己効力感が低い新人が増えているので、信頼関係の出来ていない時点でスパイシーなフィードバックは逆効果だったりします。観察して出来ている点を見つけて褒め、その後改善点を指摘する。限られた研修時間の中で、「出来る」ようになるには、受講者と信頼関係を構築して、実践とフィードバックの機会をどれだけ作れるかが勝負になります。新入社員を信じて、働きかける他ありません。
他者と繋がる
他者といかに繋がるかが仕事を進める上でも、個人が成長する上でも鍵となります。一人で出来る事、一人で成長出来ることには限界があります。そして多くの人々と繋がれた時に、大きなインパクトを出せるような仕事が出来るし、その経験を通じて成長も可能です。
これから山あり谷ありの職業人生がスタートしますが、山も谷もひっくるめて楽しんで欲しいと思います。充実した職業人生を歩むことが、この社会を少しずつより良く変化していくことに繋がるのだと私は信じています。