クマ坊の日記

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【ビジネススキル】自社の強みを分析する方法

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このところ、新規事業の立ち上げる際の視点を解説してきました。前回までは対顧客。つまろ外に向かってどう設計するかの話でした。分かりやすくある意味派手なブロックです。でもビジネスで成功を収めるには、内部の仕組みをどう作るかがもっと重要になります。昔から孫子も話していますよね。「敵を知り己を知れば百戦危うからず」です。今日はビジネスモデルキャンパスの左側のブロックについて説明していきます。

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ヒトが最大の変数、ヒトが最大の差別化

経営資源はヒト、モノ、カネ、時間、情報を示します。  この中で最も重要な経営資源は"ヒト"です。カネは昔は金融機関からしか調達できませんでしたが、今やクラウドファンディングを始め調達手段の選択肢は増えました。カネが入ればモノも購入できます。時間は24時間一緒です。ヒトだけが思うように調達できないし、ヒトだけが、カネやモノを生み出すことができます。The War tor Talentと言われて久しいですが、ヒトが独自の価値を生み出す源泉であり、最大の差別化につながります。誰に新規事業を託すのかは極めて重要な意思決定になります。新規事業にエース級の人材を投入しないケースも既存企業ではよく見られる光景です。既存事業の稼ぎ頭を、まだ見ぬ新規事業に投入するのは勇気がいることです。経営者の事業観、人材観が問われる瞬間であるようにも思います。

 

自社の強みを反映したリソースなのか?

自社の強みを反映したリソースのことをキーリソースと言います。キーリソースが自社の優位性と事業の継続性に力を与えます。悲しいのは、つい人は自己のことを過大評価してしまう点です。自社についても同じです。強みだと考えていたリソースが、顧客からみたらA社もB社も違いが理解できない程度なんてことは日常茶飯事です。そんなことを回避するためのフレームワークVAIOです。

  • Value 経済価値
  • Rarity  希少性
  • Imitability 模倣困難性
  • Organization 組織

自社の強みが経済的な価値を有しているか?顧客がお金を払ってまでも購入したい価値があるのかが、Valueです。希少性は他社が有していない強みなのか?模倣困難性は文字通り真似ができないものなのか。組織は、自社の強みを継続的に生み出し続けられるのか?を判断します。分析の順番は、Value→Rarity→Imitabillity→Organizationで行います。全ての項目で競争優位が高ければ理想的ですが、どこかの項目でずば抜けて競争優位があるでもOKです。

 

リソースが優れていても活動しなければ価値はゼロ

 どんなにリソースが優れていても活動しなければ価値は生まれません。そして、どのような活動が最も価値を引き出すのかを理解しておかなければなりません。いわゆる勝利の方程式です。どんなビジネスモデルでも成功のポイントがあります。例えば、スーパーマーケットの場合は、廃棄率をいかに減らすかが重要になります。仕入れ過ぎず、作りすぎず、でも機会ロスもないようにする。繁盛しているスーパーはパートさんが活躍していますよね。近所のイベントを熟知し、売り場の状況を見ながら、お惣菜を見事に売り切ります。成功要因が明らかになったら、活動内容を記述します。この時、大切なのは記述内容を一般的にしないということです。一般的ということは他社と差別化されていないということと同義です。

 

www.yaoko-net.com

例えばヤオコーという埼玉県を中心に店舗展開する食品スーパーがあります。売上高総利益率は26%と食品スーパーな中では優秀な数字を叩き出しています。ヤオコーの強みは収益性の高い付加価値のある商品を生み出す商品力、用途・生活シーンを考えた品揃え、食べ方提案、お客様との対話力です。そしてこれらの価値を生み出す組織が秀逸です。パートさんを含めた現場従業員のモチベーションを高める仕組みがビルトインされています。例えば店舗従業員、パートさんに対して、定期的に「感動と笑顔の祭典」を実施しています。指名された店舗で、従業員、パートさんが役員に対して提案活動を行います。商品の品揃え、新メニュー開発、作業の効率性を高める改善。。。良いものはすぐに実現化されます。さらに海外視察などのインセンティブもついてきます。現場で一生懸命頑張ったら、評価される仕組みが整っているわけです。経営も現場力こそが価値の源泉だと理解しているから、このようなマネジメントを行うわけです。食品スーパーなんて一見ありふれたビジネスモデルであっても、模倣困難性や組織に強みを持つことで、強みを維持向上させる活動を継続することで成功できるという好事例ですね。