私は漫画「ワンピース」が大好きです。コミックスは全巻揃えています。ワンピースは面白いのは当然ですが、時代の空気感を捉えているからこそ、これだけの人気を誇るのだと思います。今日はワンピースからマネジメントの変化について考えてみたいと思います。
マネジメントとは
まずマネジメントとは何を示すのでしょうか?マネジメントには様々な機能が求めらかますが、一言で申し上げると「機会損失をなくすこと」ヒト、モノ、金、時間、情報を活用して一円でも多く儲けるために考えだされたスキルです。だから、多くの管理職は重箱の隅をつつくような細かいマネジメントを行います。ムダ、ムラ、ムリを極力排除するのがマネジメントの王道でした。また、企業もリソースを効果的に使うために専門性を求めてきました。だから、製造部、設計部、営業部と機能毎に組織が作られるのは当たり前でした。
しかし、このマネジメントには大前提があります。マスにアプローチする事で儲けることができる環境であるかどうかです。だから、大量生産、大量消費の時代はすこぶる相性がいいわけです。しかし、現在は多様化の時代です。マネジメントや組織の在り方が時代と合わなくなってきているとも言えます。
ワンピースに学ぶ
さて話をワンピースに戻しましょう。主人公の海賊ルフィの船には様々な専門家が乗り込みます。航海士、剣士、コック、音楽家、船大工、医師、操舵士、考古学者。人種も多様です。ヒト、トナカイ、サイボーグ、魚人。それぞれが、その道のプロフェッショナルでありそれぞれの強みを発揮しあって困難を乗り越えていきます。麦わら海賊団の強さは、プロフェッショナルが横で繋がっている点です。翻って日本企業の組織を見てみると、縦の深化に長けています。我々が得意としていたのは縦のマネジメントでした。縦のマネジメントの巧みさで日本企業は成長してきました。しかし、何事もやり過ぎは毒です。縦のマネジメントの弊害は、専門性のタコツボ化です。企業に務めるビジネスパーソンの多くは、自社内でさえも他部門との壁を越えることがいかに大変かを実感されていると思います。
横のマネジメント
今、企業で求められているのは自分の専門性や、組織や業界を越境できる力です。特に大企業の人材と仕事をしていると、その必要性を痛感します。では、越境できる人材はどのように育成されるのでしょうか。次回はその点について考えてみたいと思います。