クマ坊の日記

人材育成とビジネスとサッカーが中心のブログです

【リーダーシップ】コロナウィルスとシン・ゴジラ

 

シン・ゴジラ

シン・ゴジラ

  • 発売日: 2017/03/22
  • メディア: Prime Video
 

 コロナウィルスに対する政府の対応を見ていると、私はある1本の映画を思い出します。2016年に庵野秀明監督によって制作され大ヒットしたシン・ゴジラです。日本でよく見られる官僚組織がいかに有事で機能しないか、逆に現場力の凄みと強さの両方が提示させられた映画でした。この映画自体は東日本大震災を風刺したと言われています。今回、また想定外のコロナウィルスで同じ轍を踏んでしまうのでしょうか。

 

 

楽観的な思い込みが、後手後手の状況を生み出す

武漢でコロナウィルスが発生した時、私たちの多くは遠い中国の奥地で起こった現象としか捉えていませんでした。過去、同じように起きたSARSやMARSを想起しました。でも、現在の世界は私たちが思っていたより狭かったようです。

ダイヤモンド・プリンセス号の寄港がさしずめ、ゴジラの上陸だったのだと思います。この時、日本政府はまだ危機を低く見積もっていたように今は思います。もちろん水際でコロナウィルスを止めるとは発言していましたが、それは決して第一義ではなかったのだと思います。日本は法治国家です。日本船籍でない船に日本政府は関与できない?。。。基本的人権の尊重は?。。。乗客を陸にあげさえせねば感染が広がることはない?。。。隔離すれば封じ込めるはず。。。どこが主管官庁になるの?。。。等々ありますが、やはり「危機であってほしくない」という願望が心の底に横たわっていたのだと思います。危機も仕事もFootballも前半戦で甘い見通しを立てると、後半戦で立て直すのは至難の技です。後になればなるほど打てる手が少なくなってきますから。もし、最初から「最悪のシナリオを想定」できていたら、また違った状況になっていたかもしれません。ただ、見たい世界、聞きたい世界を見るというバイアスがかかるのが人間の性なのでしょうが。

 

悪手が悪手を生む

コロナウィルスを水際で止められなかった現在、目標は「短期間での爆発的な感染増加を回避する」になりました。当然、目標が変更したので打ち手も変わってきます。ここで忘れてはいけないのは、状況は変化するということです。「短期間での爆発的な感染増加を回避」するために打つ施策、例えばロックダウンは、また別の問題を発生させるということです。多くの飲食店や中小企業が経済的な危機に瀕します。またその対策のための施策が新たな問題を引き起こします。大企業の経済的危機を引き起こすでしょう。だから、これから出てくる施策が悪いとは言いません。私がいいたいのは、時間が過ぎれば過ぎる程、選択を誤れば誤るほど、悪手が悪手を生み出す状況に突入したということです。いや、良かれた思って選択したことが次の悪手を生み出すといったほうが正確な表現ですね。

 

一人ひとりがリーダーシップを発揮する

こういう時こそ、政府にリーダーシップを発揮してもらいたいと思いますが。。。こんな時だからこそ、自分たちの現場で一人ひとりがリーダーシップを発揮する他ないように思います。それは民間企業で働くビジネスパーソンであれば自らの役割をしっかり務めること、家庭や職場で協力しあって知恵を出して行動することなんでしょう。そのためにはFactに基づいて選択し意思決定していくこと。行動することが大切なんだと思います。まあ、この場合は家でじっとしているという行動を選択するって話なんでしょうが。皆様もくれぐれもご自愛ください。