私の仕事は企業の人材育成の支援をすることを生業としています。しかし、現在は部門マネジメントも担当しています。事業部の目先の売り上げを獲得しつつ、明日の飯のタネも探索しています。まあ、新商品、新サービスの範疇なので問題ないですが、それでも既存事業とのコンフリクトが発生することはままあります。今日はそんな既存事業と明日の飯のタネを探す間にある悩ましい関係について考えてみたいと思います。
スピードの違いが悩ましい
人材育成事業というのは、優秀な人材がいれば成り立つビジネスです。でも、それだけでは事業成長できません。新しいアイデアを実現できるようなサービスや製品への投資は不可欠です。そこで、探索のために、私が精力的にあっているのはITに関連したスタートアップの企業の経営者です。スタートアップも様々ですが、志が高い人が多いように感じます。そんなスタートアップ企業の人たちと仕事をして悩ましいのは、我が社のスピードの遅さです。我が社もこの業界では大手にあたります。全て私で意思決定できればいいのですが、やはりそうでない局面もでてきます。そんな際に、意思決定のスピードの遅さはヤキモキします。タイミングを逸することは、ビジネス機会を逃すことになるので、できるだけ私自身の権限の範囲で決断できるようなスモールな単位でプロジェクトを進めるようにします。
探索にも方針が必要
明日の飯のタネを探す際に、なんでもかんでも目新しいものであれば良いというわけではありません。投資の意思決定をする際にはいくつかの方針を立てています。
- 我が社の経営戦略との整合性
- 人材育成事業への影響力
- 新たな価値の源泉になりうる
- マーケットでリーダーシップを発揮できる
- 持続的な展開が見込める
色んな所から新サービス、新技術に関する提携や投資話が持ち込まれます。持ち込まれる話は一応聞きますが、私自身はそのような経緯で提携や投資案件を決めたことはありません。5つの方針に沿った技術や企業を自ら探しに行ったときの方が、これまでは良い仕事につながりました。隣の芝生は青く見えますが、まずは自分自身の戦略をしっかり検討するというのが基本になります。
最後は人
ただ、最後はやはり”人”で決めることが多いです。この人と一緒に組めるか。この人だったら土砂降りでも歩いていけるか。まあ、ありていに言えば信頼感。まさにパーソナルブランディングがものをいいます。感覚的なものになるのでしょうが、自分自身が人に関して目利きにならなくてはいけないと言い聞かせています。当然、相手からも私は目利きされているんですけどね。