クマ坊の日記

人材育成とビジネスとサッカーが中心のブログです

【人材育成】人材版伊藤レポート2.0が発表!日本企業は人的資本経営を目指す時代に突入した

f:id:kumabou2016:20220612183128j:image

今年の5月13日に経済産業省から1つのレポートが発表されました。それが、今日ご紹介する人材版伊藤レポート2.0です。これは日本企業の人材開発部周りが騒つく内容でした。今日はこのレポートについて考えてみたいと思います。

www.meti.go.jp

人材版伊藤レポート2.0とは

まずは、伊藤レポートについて解説します。一橋大学の伊藤邦雄教授によって発表されたものです。伊藤教授は日本のコーポレートガバナンスの第一人者です。名をあげたのは、2014年に座長を務めたプロジェクトです。プロジェクト名は、経済産業省の「持続的成長への競争力とインセンティブ〜企業と投資家の望ましい関係〜」そこで発表した伊藤レポートが国内外から高く評価されました。このレポートで日本企業は自己資本利益率8%以上目指すべきと主張しました。この数字は企業経営に大きなインパクトを与えました。

お茶の間で伊藤さんが有名になったのは、セブン&アイホールディングスの鈴木前会長を放逐したさいに注目を浴びました。

 

人材版伊藤レポートが生まれた背景と人的資本経営

賢明な読書の皆さんであれば、コーポレートガバナンスの大家が何で人材について言及するの?と疑問に思われると思います。今年の3月に記事にしましたが、無形資産が企業価値を測るにおいて重視される時代になったためです。企業価値の90%が今や無形資産と考えられています。その中でも人材が企業価値を生み出す源泉になります。人材をこれまでは経営資源として捉えるのが普通でしたが、これからは資本として捉え直すことが経営者には求められます。これを人的資本経営と呼びます。

www.kumabou.com

 

社員の管理の考え方が変わる

日本企業は昔から人を大切にしてきました。今更、何を言っているのだ?と考えている経営者もいるかもしれません。しかし、日本企業は本当に人に優しかったのでしょうか?企業と個人の関係はこれまで滅私奉公の形でした。企業として勝ち方が明確な時は、この滅私奉公型の関係は機能していました。しかし、正解がない現代では社員の知恵を結集して新たな価値創造が求められます。企業と社員の関係もよりイコールパートナーに近い関係に変容していくと思われます。それに伴い社員も塊(階層や年次)での管理から個別管理が求められる時代に変わります。

 

人材育成と経営の融合

企業の人材育成の目的は、人材育成を通して経営に資することです。しかし、実態は経営と人材育成は分離して運用されているのが当たり前でした。人材育成は聖域扱いでもありました。しかし、これからは企業業績や価値創造に対してどんな影響があったのかをステークホルダーに説明できることが求められます。企業経営と人事施策の融合です。また、それらは一過性のものではなく持続可能性も求められます。そのためには、企業文化として根付いているかも問われるでしょう。人事責任者でこんな運用が行える人材はまだ限られます。人材マネジメントは数段高いレベルが求められる時代に突入しました。