一泊二日の人間ドックに昨日まで行ってました。おかげさまで元気な体でした。妻の手料理のおかげだと思います。感謝です。
さて、今日はアイデアのお話。仕事するまでアイデアとは無縁な人間でした。周囲からアイデアマンと呼ばれる人を羨望の眼差しで見ていました。でも、大丈夫。現在は、誰もがアイデアを創造できる時代です。アイデアの生み出し方について解説してみたいと思います。
目次
アイデアを勘違いしていた
辞書をひくと、アイデア=思いつき、新奇な工夫。着想。なんていう解説が出てきます。新奇って凄くないですか。仕事始める前までは、アイデアとはもの凄くオリジナルティがあって、独創的で、0から1を生み出すようなものだと勘違いしていました。
アイデアとは
一言で申しあげると、「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ」です。
商品開発の現場で学んだアイデアの生み出し方
私の仕事はビジネスパーソンの人材育成です。若い時に、商品開発部の人材育成の仕組みをかなりの数手がける機会に恵まれました。創造性と無縁の私が、創造性を求められる人材の育成? 初めはもちろん知見がなかったので、先輩コンサルタントに教えを請いました。でもこんな仕事した人ほとんどいないんですよね。80年代、90年代の商品作りと2000年では状況が違いますしね。そんなわけで、ゼロから人材育成の仕組み作りに着手しました。ヒット商品を開発している現役バリバリの人達を捕まえてはインタービューし、日常の仕事振りを観察する毎日。タイプは全員バラバラでしたが、ゼロから1を生み出すような人はいませんでした。ヒット商品を世に出しているとは言え企業人ですからね。みなさん、普通の人でした。ただどの人も「商品の思い入れ」は際立っていました。平均的な商品を世に出す人とは明らかに違いました。また思い入れが強い人は、情報に貪欲でした。そして、情報と情報を組み合わせることで新しい価値を生み出していました。もちろん商品作りに求められるマーケティングスキルや知識は存在するのですが、それらのスキルとヒット商品を生み出せるかどうかに相関関係は見られませんでした。
量が質を生む
優れたアイデアは既存の要素の新しい組み合わせです。この時、大切なのは既存の要素をどれだけ知っているか。どう組み合わせるかということです。ここは、量がものをいいます。アイデアはとっても壊れやすい性質を持っています。だから、思いついたアイデアは書き留めておくことが大切なんです。
アイデア力を鍛えるトレーニング
アイデアの元となる既存の要素。しかし、人間悲しいかな既存の要素を情報収集する段階で好き嫌い、快不快、理解できる理解できないの色眼鏡で情報を見てしまいます。そんな状況で情報を集めては偏ってしまいます。
そこで、私がオススメしているのは世の中の新商品、新サービスを一つ見つけて21日間記録し続けることです。これを続けてることで、頭を柔らかくすることができます。
人間の脳って、今の仕事が1番自分にとって効率にできるように最適化されています。普段、必要のない情報を記憶していても疲れるだけですから💦 だから、前述したような方法で普段とは違う脳の使い方をすることで、情報への感度が変わってきます。このトレーニングをするだけでも生まれるアイデアの質は変わってきます。ちなみに21日間は新しい習慣を定着化させるのに必要な日数と言われています。アルコール依存性や薬物依存性の人が更生施設でリハビリをする時にも、21日というのはインターバルの目安になるとされています。
小さな実験を繰り返す
後は、アイデアを思いついたら不完全でもやってみることです。やってみて初めて分かることは多いです。修正してより良くすればいいだけですから。
ただビジネスパーソンは組織のしがらみや、プレッシャーやらで気軽にやってみることが出来ない人もいますよね。
私自身は密造酒作りと称して陰でこっそりトライしてみたりしています。メンバーにも他部門には「話すな!」と指示します。会社に内緒でこっそりアイデアを具現化するというのは、ワクワクします。密造酒づくりって響きもよくないですか。メンバーとも共犯関係を共有できるのがいいんです。もっとも、部下は迷惑しているかもしれませんが💦 ある程度、新商品の方向性に自信が持てるようになったら、社内にオープンにしてリソースを一気に集めて正式な商品として世に出した方がいい商品が生まれます。社内にオープンにする前に上手くいかなかったら、もちろん「揉み消す!」だけです。