今日は私が生業としているビジネスパーソンの研修設計の話。研修だけでなく社内の会議やちょっとした社内での勉強会や個人でワークショップを開催する時にもお役に立てる知識だと思います。
目次
研修の目的
研修とか勉強会と言うと学生時代の授業を思い出しませんか?テーマについて詳しい先生が知識を持ってない生徒に対して知識を教えるというスタイルです。伝える情報が価値があるものだから、先生から生徒に「正確」に伝えなければならないという考え方が根底にあります。授業の目的が知識の正確な伝達ということであればこの形でOKです。しかし、目的が知識の伝達ではなく、知識を自分で使えるようになるだとしたら話は変わってきます。
私が関わる企業が実施する研修の目的は、知識の付与というものはありません。スキルの獲得や行動変容まで求められます。研修が終わった後に参加者が職場でどれだけパフォーマンスを上げれるかが問われます。そのために、私達は様々な工夫をします。90・20・7の法則もその一つに過ぎません。しかもかなり初歩的な原理原則です。
90・20・8の法則
研修は90分単位で構成するのが基本です。大人が集中できるのは90分だからです。90分経ったら10分から15分の休憩を挟むのが基本です。研修に限らず会議も私は90分で設定します。長く会議しても脳みそが働かないといいアイデアも出ないですからね。
90分の次は20です。大人が記憶を保持しながら話を聞くことができるのは20です。講師から「さっき説明しましたように」と言われても20分以上前に説明されたことは頭に残っていません💧だから、1テーマ20分で話す構成が効果的です。20分たったら別テーマに変えたり、進め方を変えたりします。
最後の数字は8です。人は受身の状態が10分以上続くと飽きてしまいます。そのため、8分毎に参加者が参画できる時間を設けます。8分経過したら話しを中断して、参加者同士で感想交流させたり、自分なりにノート にまとめてもらったりします。
学生の頃は、先生の講義を聴くも、途中で分からなくなったり集中力が続かないことがありました。その時は自分の理解力のなさや集中力の問題と捉えていました。でも、脳科学的にはそうとも限らないようです。
企業で教える立場になる人は、教えるテーマについて社内で経験がある方達です。内容についての知見はあると思うので、教え方についても少し工夫すると受講者の反応は良くなりますよ。是非、90・20・8の法則を取り入れみてください。