クマ坊の日記

人材育成とビジネスとサッカーが中心のブログです

【人材育成】教える内容によって教え方は違う

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私の生業は企業の人材育成支援です。イメージしやすいのは、管理職研修や新入社員研修等を企画運営です。今日は「教える」について考えます。

教え方は3種類ある

職場でも家庭でも、誰かに何かを教えるという機会は溢れています。仕事を教える、家事を教える、料理の仕方を教える。何気なく私たちは「教える」という行為を行っていますが、よく観察してみると教える内容によって「教え方」は3つのパターンに分類されます。

 

運動を教える

まず1番目は、運動や動作を教えるパターンです。この場合、落ち入りがちなのは「教える側が教えられる側の気持ちが分からない」という罠です。例えばスキーです。学生時代、私は友人と初めてスキーに行きました。ボーゲンしか出来ない私を、「とりあえず頂上から滑ってみれざ、慣れる!」と力強く宣言されて連れていかれたのを覚えています💦 自転車でもスキーでも運動や同作に関わる内容は、教える側が当たり前に出来てしまうので、初心者が何が分からないかが分からない。何が心配なのかが分からないという事象が発生します。運動や動作に関しては、細分化して教えるのが大原則となります。

 

認知を教える

2番目は複雑なスキルについて教える場合です。私の仕事で言えば、問題解決やプレゼンテーション、マネジメントやマーケティングなどです。家庭だと、子供に勉強を教えるです。この時に陥りがちなのは、教える側がスキルや知識を完璧に理解、習得していないケースです。問題解決やプレゼンテーション、暗記以外の勉強は複数のスキルの掛け合わせで構成されています。そのため、運動や動作を教えるより遥かに難易度が上がります。これらを教えるためには、自分自身がスキルを完璧に習得し、細かく要素を分解して説明出来るレベルが求められます。要素の解像度が上がらないと、スモールステップに落とし込めません。

 

態度を教える

仕事に望む姿勢に代表されるような、相手の態度に働きかけるのが最も難しいテーマです。これは、教え方のテクニックもありますが、誰が教えるかという属人的な要素が強いです。技術的にはコーチングが有効に過去なります。目的を共有し、目的と現状のGAPをフィードバックを通して相手に気づかせ、選択肢を検討する手助けをしながら本人に意思決定させ、その後も伴走しながらフォローする。

運動や認知に関しては、教え方の技術で解決可能です。しかし、態度に関しては「誰から」が非常に重要になります。信頼出来る、尊敬出来る、話しやすい。これは教えられる側との相性や指向性とも関連するので一概には言えません。

個人的には教える側も常に学び続けているのは大切だと考えます。私が応援している横浜F・マリノスの松永ゴールキーパーコーチは、数多くのGKを育成してきた名伯楽です。ご自身も元日本代表で日本サッカー界のレジェンドです。この方が凄いのは、常に練習方法や情報をupdateされている点です。松永コーチが現役だった頃と、現在のサッカーは大きく変容しています。マリノスのサッカーも堅守速攻から、ポゼッションを主体とした攻撃的なサッカーに変化しています。その変化に対応して新しい練習方法を生み出すだけでなく、今どきの若い選手にはどのような指導が効果的なのかも研究しているそうです。そんな風に成長に貪欲な様を見せられたら、コーチングも効きますよね。

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