ビジネスモデルという言葉は、聞き慣れた単語になりましたが、誕生したのは20年前ぐらいです。もちろん、もっと昔から人間は商売の形を考えていたので、あくまでビジネスモデルとい言葉が定義されたというだけですが。今日はビジネスモデルの条件について考えてみたいと思います。
ビジネスモデルの歴史
1990.年代にインターネットの普及に伴い、ネットビジネスが台頭した頃にビジネスの仕組みを説明する際に、ビジネスモデルという単語が使われ始めました。しかし、2000年代初頭にネットビジネスが弾けると、ネットビジネスだけでなく、ビジネス全般の仕組みを説明するものへと変容していきます。リストラが各企業で行われ、新たなスタートアップ企業も現れてきた背景があります。投資家にどのようにイノベーションを起こし、持続優位性があるかを説明する際に、ビジネスモデルは使い勝手が良かったわけです。
ビジネスモデルの定義
ビジネスモデルに関しては、色々な学者が好き放題に定義を主張しています。だから「これだ!」と言う定義は実はありません💦 最大公約数を無理くり定義すると、「ビジネスモデルには少なくとも収益、顧客価値、バリューチェーンの3つの要素が備わっているもの」という感じでしょうか。
優れたビジネスモデルの条件
アミット先生とゾット先生というビジネスモデルの権威がいます。この2人が主張した優れたビジネスモデルの条件という考え方は、なかなか秀逸です。条件は、四つだと説明しています。
- 効率性
- 補完性
- 囲い込み
- 新規性
効率性はいかに取引上のコストが抑えられているかです。出るを制することができないと、適性な利潤を確保できません。補完性はシナジー効果が得られるかどうか。任天堂のSwitchを想像してみてください。ゲームを楽しむためにはハードが必要です。また、ソフトウェアも必要です。ハードが沢山売れれば、ソフトウェアも増え、人気のソフトウェアが増えれはハードもまた売れる。まさに補完性です?囲い込みは、顧客が他社へのスイッチすることが容易ではない環境を創りだすことです。新規性はイノベーションです。技術的なイノベーションだけでなく、顧客との関係性や構造も含まれます。4条件が網羅されたビジネスモデルは珍しいですが、少なくとも2つ以上の条件が達成できないとビジネスモデル的には厳しい所です。