クマ坊の日記

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【ビジネススキル】日本企業と相性がいいビジネスモデルを考える

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今週はビジネスモデルについて記事を書き綴ってみたいと思います。ビジネスモデルと言う言葉は、2000年に入ってからよく目にするようになりましたが、要はビジネスの仕組みの設計図です。Amazonのようにプラットフォームで世界を制するのは分かりやすいですが、あまり日本企業ではお目にかからないモデルでもあります。今日は日本企業と相性が良さそうなビジネスモデルを考えてみます。

 

 

世界に誇るモノづくり大国

日本経済は世界と比べても低成長に甘んじていますが、そんな日本が今でも世界に誇れるのはモノづくりの分野だと思います。言語の問題もあるし、欧米のように新しいルールを作るのも得意じゃない、中国のような強引さも日本企業は持ち合わせていません。でも、言葉が通じなくても、壮大な戦略を描くことが不得意でも、世界を驚かすことが出来るのが日本のモノづくりです。使ってみれば、世界中の誰もがその品質の高さに驚嘆します。

 

レイヤーマスター

そんなモノづくり大国が目指すのは、特定のレイヤーで強みを発揮するビジネスモデルのように思います。CPUの分野で圧倒的な競争優位を誇るIntelが分かりやすいですね。日本にもそんなメーカーはあります。自転車の変速機では圧倒的な存在感を放つシマノです。ツールドフランスを走る自転車は全てシマノの部品を使っています。

 

レイヤーマスターが成立する条件

バリューチェーン内のレイヤーを分離できるかがポイントです。シマノで言えば変速機とフレームは別々ですよね。シマノの変速機を使うにはこのフレームとこのペダルしか使えないなんてことはありません。部品が独立していても問題ありません。また、ボリュームもないと成立しません。もちろん他社よりも競争優位があるのは言わずもがなです。この競争優位の源泉となるのが技術開発投資です。レイヤーマスターであればあるほど、研究開発に資金を注ぎ込むことができます。

論理的にはレイヤーマスターの絶対優位は揺るがないのですが、その通りにならないのがビジネスです。先程、例であげたIntelAMD社に猛烈な追い上げを受けています。絶対、王者で研究開発費も圧倒的だったのに何故?そのきっかけは1人の天才設計者の存在と、資金がない故にAMD社は設計だけに専念し、実際の製造は半導体製造請負会社であるTSMCに任せた点にありました。技術革新はそれだけ難しいと言う事です。しかし、その点でも改善が得意の日本企業の持ち味が発揮しやすいビジネスモデルのように思います。