These are the 2023 CNBC Disruptor 50 companies
毎年、米国メディアのCNBCが「世界を変える」未上場の新興企業をランキングして発表しています。結構な高い確率で10年後には、世界でも影響力を与える企業に成長していたりします。今日は世界を変える企業について雑感です。
恐るべしOpen AI
Chat GPTで日本も席巻しているOpen AIが一位に飛び込んできました。ChatGPTがリリースされたのは、昨年の11月なんですよね。それが第1位ですから、その衝撃は凄まじいものがあります。私が生業としている人事コンサルティングの世界もChat GPTに取って変わられるのは時間の問題だと考えています。特に人事制度設計はAIの方が得意分野です。駆け出しコンサルタントは、賃金計算や人材定義などを作り込みを下積み時代に経験してきました。しかし、それらの作業はChat GPTに奪われるでしょう。人間より正確で早いですから。徹夜で働いても訴えられることもありませんし。逆に駆け出しコンサルタントは成長経験の機会を奪われるので、恐ろしい時代です。ちなみにAIの分野でもう1社注目はカナダのCohere。カナダはディープラーニングの世界的研究者が揃っているんです。この2社が将来のAIをリードするのは間違いないでしょう。
日本はFrench TECに学べ
2023年のリストの11位に格付けされたEXOTECという企業もユニークです。自律型倉庫ロボットを開発提供している企業です。Amazonや日本だとユニクロなどで採用されています。日本国内にも素晴らしい物流システムを提供している会社がありますが、それらを押さえて採用されている点が凄いです。EXOTEC社を始めとして、フランスではユニコーン企業が次々と誕生しています。元々、フランスは日本と同じようにモノづくり企業がフランス経済を牽引していました。車のルノーや、飛行機のエアパスなんかが有名ですよね。しかし、それら製造業の生産拠点は2000年代前半から、賃金の安い東欧に出ていってしまいます。それに伴い、フランス国内の雇用も奪われ、製造業の力も衰退していきました。「これはやばい！」と言うことで、国がリードして2013年からスタートしたのがFrench TEC。国をあげてスタートアップ企業を支援したり、規制緩和を推進してきました。10年経って成果が花開くことになります。日本政府もフランスの施策をベンチマーク先として参考にしていますが、なかなか思うようには進んでいませんね。
驚くほどノーマーク
Disruptor50はもう11年前から公表されている情報ですが、日本企業の多くはこの情報に無頓着だったりします。ビジネスモデルやテクノロジーの力で、これまでの業界常識を破壊するような脅威があるんですけどね。ビジネスパーソンであれば、毎年目を通す価値がある情報だと私は思います。
