クマ坊の日記

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【book】NETFLIXの最強人事戦略

 

今日は本の紹介です。「NETFLIXの最強人事戦略」です。著者はNETFLIXで人事戦略の責任者を務めたパティ・マッコードさん。ではざっくりと紹介していきます。

 

NETFLIXってどんな会社?

NETFLIX社は配信登録制のストリーミングサービスを提供する会社です。インターネットで映画やドラマやアニメ観ることができます。スマホがテレビや映画館になったわけです。便利な時代です。NETFLIXはオリジナルでコンテンツ作品も手がけており、またこれが人気を読んでいます。テレビのような縛りも少ないし、お金をかけてコンテンツを作れる。力があれば好きなように作品を作れるわけですから、世界中の才能のあるプロデューサー、監督、役者、技術が集まるわけです。その結果、面白い作品ができ加入者が増えるのも納得です。

NETFLIXがユニークなのは、元々はレンタルDVDからスタートした会社という点です。日本で言えばTUTAYAです。オンラインでDVDを貸し出すサービスです。創業者のリード・ヘイスティングスが店にDVDを返却できずに、延滞金を取られたことからこの事業を始めます。1998年に従業員30名で会社を立ち上げました。定額制のレンタルサービスが受けて事業は急成長します。レンタルサービスのビジネスモデルは元々、延滞金などで儲けが出る仕組みでした。だから、定額制でネットから申し込んで郵送で返却する仕組みは好評を得ました。さらに、会員による作品のリコメンド機能も加えたことで人気は高まります。全米でもレンタルDVD事業として成功するわけです。しかし、2007年にそこから、ストリーミングサービスに舵を切り、さらに自社でコンテンツまで作るようにもなりました。この事により、世界的なストリーミングサービスの企業にまで上り詰めます。まさにスマホ時代の申し子のような会社です。

 

真似できないから最強

そんな急成長を遂げた会社を人事戦略の側から解説したのが本書です。最強人事戦略というタイトルがついていますが、まさに最強です。他社が真似できないという点で。この本の中で著者は「NETFLIXは事業戦略に合わせて最高の人材を採用すると共に、これからの事業に合わない人を退職させる両方を行ってきた」と伝えます。イメージとしては、プロサッカークラブや、プロ野球チームでしょうか。確かに、スタートで必要な人材と事業を拡大する時に必要な人材は異なります。ゼロから1を作る仕事と、10を100にする仕事、100を10000にする仕事、それぞれ求められるスキルが異なりますから理にはかなっています。でも、実際にこれが出来るのは世界でも限られるでしょうね。

 

学ぶべきこと

この本で最も印象に残ったのは、NETFLIXでは人事が経営と近い場所て仕事をしている点です。人事の役割は、人のリソースを最大化することで経営に資する事です。ですが多くの日本企業の人事は、経営や現場から距離が遠い場合が多いです。歴史的に人を管理する役割に重きをおかれてきた為です。でも、もうそんな時代でもありません。経営のパートナーの役割が求められます。この本は人事で働くビジネスパーソンに刺激を与える一冊です。