人手が足りない!どの企業に伺っても共通で伺うキーワードです。少子高齢化の影響もあり、企業の採用は難しくなっています。そんな採用環境でも、人が採用できている企業とそうでない企業の違いについて今日は考えてみます。
経営戦略と採用戦略がリンクしていない
当たり前ですが、経営戦略と採用戦略がリンクしているのが大前提です。でも、結構これができていない企業は多いように見えます。ザックリの採用人数はすり合わせていますが、どんな事業を計画していて、そのためにはどんな要件の人材が、どれぐらいの人数が必要かまで各事業部とすり合わせができている人事部は少ないように見えます。新入社員研修を担当する際もよく感じます。人事部の中でさえも、採用と育成で情報共有ができていない場面に出くわすし、人事部から各事業部への情報共有はさらに厳しくなります。乱暴に申し上げれば、人材の採用は手段です。新たな人材を採用をすることで、事業をどのように成長させていきたいかを考えている企業とそうでない企業では、採用戦略の入口で大きな差がつくのは当然のように思います。
資源から資本へ
以前に記事にも書きましたが、人材をリソースから資本として捉え直す動きが出てきています。これまでの企業はとりあえず採用し、後は仕事を任せれば勝手に成長した。企業文化にマッチする人材だけが残っていく時代もありました。しかし、現在は優秀な人材を獲れば会社が成長するわけでなく、育成を含めて人をどのように活かすかの仕組みや運用も大切になります。これらが整備されている企業に、人材は集まるようになります。
攻めの採用
大企業は待っていても応募者が集まってきました。しかし、もうそんな時代でもありません。働き手の価値観は多様化し、労働市場は多様化しています。今まで以上に積極的な採用が求められます。職種や欲しい人材によって、採用手法も異なりますし、ダイレクトリクルーティングや直線求人も仕掛けている会社は採用戦略が機能しているように見えます。
当たり前ですが、誰もが毎年の一歳づつ歳を重ねます。また、育成にも時間がかかります。その一方で外部環境の変化は早いです。採用戦略の巧拙はボディブローのように経営に影響を与えます。人員構成の歪さに気づいた頃には、それを取り返すのは至難の業です。