管理職の役割は幅広いです。そして役割を遂行するために高めなければならないスキルも多岐にわたります。しかし、何か1つだけと尋ねられたら「決めること」を上げます。今日は「決めること」について考えてみたいと思います。
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決められない管理職
多くの管理職はプレイングマネジャーです。自ら稼ぎながらマネジメントの役割も担うことが求められます。業績を担保することは前提条件です。そんな忙しい中、経営から降ってくるのは前例のない事柄ばかりです。「我が社も、IoTを導入しなければならない」「イノベーションが必要だ」「海外マーケットへ進出する」経験値も知見もないので、管理職も意思決定に二の足を踏みます。100歩譲って、意思決定するだけならできるかもしれませんが、経営からは正解の意思決定が往々にして求められます。そもそも経営が機能不全を起こしているので、管理職自身の資質もありますが意思決定できないのは当たり前の環境のようにも見えます。
決めないと困るのは現場
意思決定できないと一番のしわ寄せは現場のメンバーにやってきます。意思決定するめに情報が足りないから、情報を報告しろなんて指示が横行します。でもそもそも正しい意思決定なんて誰もわかりません。青い鳥をひたすら探す御伽話の登場人物のようです。また決めないことはメンバーのモチベーションの低下につながります。どっちに向かっているのか分からないまま、仕事に忙殺されたらメンタルも崩します。
何について意思決定するかを見極める
正しい意思決定はありませんが、何について意思決定するかを見極めることはとても重要です。どうでもいい事は放置しても構いません。でも「これを意思決定してもらわないと、現場は動きようがない」という事柄があります。時間が無限であれば、とことん調整すればいいですが、そんな悠長なビジネスはありません。限られた時間内で付加価値を上げることが求められるからこそ、管理職は「意思決定」をしなくてはいけません。部下は意思決定したくても、権限ないんですから。
相談できる人を持つ
何について意思決定するかを見極めるのにはセンスが問われます。でもそんな時こそ、周囲に相談することが大切です。上司、部下、同僚、関係者と話して共通して課題として上がる項目は、管理職が意思決定しなくはていけない項目であることがほとんどです。