プロゴルファーの世界の青木功さんの本を今回は読みました。私はゴルフはやりませんが、青木功は知っています。1983年にハワイアンオープンで優勝した時に、父親が興奮しながらテレビを見ていたのを覚えています。
目次
一流と二流は何がちがうのか
「体 技 心」を整える
「身の立て方」を考える
負けないよ
強くなる
現場で学んだ秘策
逆境を楽しめ
失敗を成果に変える
道具論
稼げるプロの条件
勝負論
幸も不幸も人との縁
チャリティーとは何か
「挑戦」はやめられない
楽観主義が運を運ぶ
反・ゴルフ論
「食」と「酒」へのこだわり
プロとして半世紀を生きてきた
話は多岐に渡ります。半世紀以上、プロの世界で生きてきた青木さんの言葉は味があります。海外ツアーに挑戦したプロゴルファーの先魁だけあって、その経験談は示唆に富みます。以下、最も印象に残った箇所と私の感想です。
「超一流」への道
一流選手と二流選手の違いの大前提として、青木さんは「プラス思考でなければならない」と喝破します。二流選手は結果がでないと「⚪︎⚪︎しなきゃいけない」という思考に陥りがちだが、何が足りなかったかを客観的に振り返って「⚪︎⚪︎しなきゃ」ではなく、自分の意志で「こういう練習をするんだ」っていうプラス思考の気持ちで前に進むべきだと語ります。そして二流から一流の世界に進める瞬間は、ちょっとしたきっかけにあるとも話します。青木さん本人自身もプロテストに合格してから、初優勝するまで7年間の年月を費やしています。20代後半でプロゴルファーをやめてプロボウラーになろうかと真剣に転職も考えたそうです。あの世界の青木がですよ?私はこの本を読んで驚きました。青木さんの転機になったのは、プロとして出場した大会で予選通過をしたことだそうです。予選を通過したことで「やればできるじゃないか!」と自信を持ったそうです。プロゴルファーもビジネスパーソンも小さな成功体験を持つことが大切だと感じました。
一流と超一流の違いとして、「継続的に良い結果を出せるかどうか」を青木さんは指摘します。当時の超一流選手として、アーノルド・パーマー、ゲーリー・プレーヤー、ジャック・ニクラウスをあげ、特有のオーラーを持っていたと語っています。超一流の選手の具体的な違いとして 「当たり前のことを当たり前に実行できる継続力」だと推察しています。なぜなら、ちょっとしたことを安易に継続をあきらめる選手は実際のプレーする時も同じような"あきらめ癖”がでてくるからだそうです。
ビジネスパーソンも仕事ができる人は、基本がしっかりしていて継続性がある人ですね。部下にも、継続的に成果を出せる人材になることを求めています。長く仕事をしていれば一度や二度は大きな成果を出せることが普通です。でもそれが三回、四回と続けれる人とそうでない人には大きな差があると私は感じます。基本がしっかりしているだけでなく、そもそも仕事が好きな人が継続的に成果をだせる人だと思います。端からみると大変そうな努力でも、本人からすると継続的な努力は当たり前の日常の一部なんでしょうね。
新書ですぐに読めてしまう本です。ビジネスパーソンにオススメの1冊です。