クマ坊の日記

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【マネジメント】転勤拒否する若手が増えてきた

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企業で働くビジネスパーソンにとっては、転勤や異動の内示に戦々恐々とする時期ではないでしょうか。今日は転勤に関わるお話です。

人事ローテーションと育成

我が社での話ですが、年々、転勤を受諾する若手社員が減ってきています。人事ローテーションを回すのが難しくなってきています。昔から、若手時代に地域を経験することが我が社では重要視されていました。何故なら企業の人材育成の目的は「人を通して、経営に資する」ことだからです。東京だと大企業を経験することになりますが、窓口は人事担当者であることが多いです。そのため、社員教育すること自体が目的になってしまうことがあります。地域に出ると企業規模は小さくなりますが、経営幹部と一緒にお仕事させて頂く機会が増えます。一国一城の主は会社全体を見る視座が高く、視野が広くなります。そういうお客様と一緒に仕事させて頂く経験が成長する上ではとても大切だと考えています。だから、私が若い時は、転勤は嫌だけど社内キャリアを考えたらチャンスでもあると認識していました。実際、私は2度の転勤、仙台と福岡の経験を経て大きくキャリアアップさせることに繋がりました。単純に処遇だけの話ではなく、能力面、精神面でもです。でも、現在は様相が一変しています。

転勤を拒否する若手

現在は転勤の内示が出ても、拒否する若手が増えてきました。昔も拒否する人はいたのですが、拒否するとペナルティがありました。処遇がよくなるのに時間がかかったり、転勤はないが望まない仕事に異動させられたりなどがありました。今はそんな事したら、若手はすぐに辞めていきます。結果、育成のための人事ローテーションが回せなくなってきています。時代を感じてしまいます。

処遇と対話

解はないのですが、我が社で取り組んでいることは社員との丁寧な対話です。また、人事制度やキャリア支援、働き方改革も同時並行で実施しています。会社と社員がより対等な関係を築くことを狙っています。社員の立場からすれば、より選択肢が増える変更なので、社員からは好意的に受け止められているようです。もっとも新しい制度は、いい事づくめではありません。社員一人ひとりにプロフェッショナルとしての、成長と成果を求めていることでもあります。プロサッカークラブと選手の関係に近いかもしれません。プロサッカー選手のように、成長に対して貪欲さがないと居場所がなくなります。楽しくもありシビアな世界になってきました。