クマ坊の日記

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【マネジメント】チームワークと人事制度

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職場のチームワークについて、先週から4回に分けて考えてきました。まずは信頼が土台として築けており、その上で生産的な意見の衝突を歓迎し、意思決定を恐れず、メンバー間で高い水準での行動基準を要求し合う。最後のワンピースは、チームの結果への責任感です。ここは、実はかなり難しいハードルです。

個人の利益に注目しがち

私が好きなプロサッカーチームを想像すると、その難しさがよくイメージできると思います。サッカー選手は個々がプロフェッショナルな存在です。チームのタイトルに貢献することが、自分の価値に繋がることを最初は理解、合意できています。しかし、リーグ戦も終盤になると優勝争いしているチーム、残留争いしているチーム、どちらも関係ないチームと取り巻く環境は変わってきます。チームワークは大事なことは理解していますが、同じように個人キャリアを高めたいと考えるのも当たり前です。パスの選択肢もあったが、強引にシュートを打っていくなんてことは普通にあります。でも、チームが機能するためには個人の目標よりグループ全体の結果を優先しなければいけません。しかし、プロフェッショナルの集まりだからこそ、チームワークを築き維持するのが難しいのが実際です。毎年、優勝争いに絡むチームは個々のチームへの貢献が周り回って自分の価値を高めることを信じて疑わない選手が揃っているチームです。これが勝利のメンタリティと呼ばれる一つかなと私は考えます。

評価制度を再設計する

個人の利益に目が行きがちなのは、ビジネスパーソンも同じです。個人の生活がかかっているわけですから当然です。それを是正するためには、報酬制度や評価制度をどのようにデザインするかが重要になります。チームワークが重要だと掲げていても、評価項目が個人別を重視していればメンバーは困惑します。管理職もマネジメントがしづらくなります。人事制度、評価制度は社員にどんな行動を促すかの羅針盤です。どのような行動を取って、どのような成果を上げれば、どのように評価されるかが分かるかが理想です。人は評価されたから行動する訳ではなく、評価されると分かっているから行動します。全ての仕事に万能な人事制度はありません。どんな人事制度でも最後は現場のマネジメント力が問われます。とは言え、会社や人事部が、社員に対してどのような働き方を期待するのかデザインしなければ、現場の管理職も思いきってマネジメントできません。現場でチームワークの発揮を期待するのであれば、人事制度、評価制度を整えることも非常に重要な要素です。