- 作者: ジェームズ・M・クーゼス,James M. Kouzes,バリー・Z・ポズナー,Barry Z. Posner,関美和
- 出版社/メーカー: 海と月社
- 発売日: 2014/05/02
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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リーダーシップは100人学者がいれば100通りの理論があると言っても過言ではないほど様々な考え方があります。
私は、メンバーとその場の状況でリーダーシップの発揮の仕方は変わると考えます。だから数多くのリーダーシップ理論について見識を持つことは管理職にとって有益だと思います。
今回は欧米を中心にロングセラーにもなった「リーダーシップ チャレンジ」の本をご紹介します。この本は、1982年に誕生し25年後の2012年に第五版が出版されました。この本は膨大な数のビジネスパーソンからのリーダーシップ体験のヒアリングに基づいて理論が構築されています。とてもシンプルで誰でも実践出来そうに見えるのが人気の理由だと私は考えます。
この本は、優れたリーダーシップを発揮している人は、5つのことを実践していると唱えます。そしてその5つの実践を下支えする行動原則として10の行動をあげています。
1 「模範となる」
①自分の言葉で語り、共通の理想を確認することで、価値観を明らかにする
②共通の価値観に従って行動することで、手本を示す
2 「共通のビジョンを呼び起こす」
③心踊るような崇高な可能性を想像し、未来を描く
④共通の夢に訴えて、人々を引き入れる
3 「プロセスに挑戦する」
⑤自発的に行動し、革新的な改善策を外部に求めることで、チャンスを模索する
⑥小さな勝利を積み重ね、経験から学ぶことで、実験しながらリスクをとる
4 「人々を行動にかりたてる」
⑦信頼を築き、絆を強めることで協働を育む
⑧意思決定の権限を与えることで、人々の能力を高める
5 「心から励ます」
⑨卓越した成果を褒め、貢献を認める
⑩共同体精神をつくりだし、その価値と勝利を讃える
5つの実践自体は読んでみると、当たり前だという話ばかりです。でも、実践するとなるとなかなか大変です。
私自身が課題だと感じるのは、前向きなコミュニケーションやメンバーをその気にさせる演出の仕方ですね。素晴らしい映画やドラマを見たり、小説や漫画を読むことで表現のバリエーションや感性をもっと増やせればと考えています。
394ページあるので厚い本ですが、内容は平易なのでリーダーシップに興味がある人にはお勧めの一冊です。