クマ坊の日記

人材育成と本とサッカーが中心のブログです

女性活躍とキャリアパス

12月は多くの企業が来期の社員教育について計画を進めている真っ最中です。そんなわけで、この時期はあちこちに呼ばれて打ち合わせをさせて頂いています。様々なテーマに関して相談を頂きます。今日はそんなテーマの一つである女性活躍について、感じていることをつらつらと書いてみました。

目次 

 

 

女性活躍推進法

昨年の4月に「女性活躍推進法」が施行されました。この法律は女性が仕事で活躍することを企業が推進することを義務付けた法律です。対象は従業員数が300名以上の企業です。具体的には3つのことを義務づけられています。

  1. 自社の女性活躍に関する状況の把握と課題の分析をすること
  2. 行動計画の策定、社内周知し外部に公表すること
  3. 行動計画を策定した旨を労働局へ届け出ること

具体的には、自社の女性採用比率や平均勤続年数の男女差、女性管理職比率などが問われます。そして問題があればその問題を是正するための行動計画の策定と労働局への提出が問われます。私が相談を頂くのは3年以内に女性管理職の比率を増やさなくてはいけないので女性管理職候補者研修を企画運営してほしいというものです。

女性管理職候補者研修

女性管理職候補者研修はその企業の状況によって2種類の依頼があります。女性管理職がいない場合は、40代前後の女性を候補者として無理くり研修を実施、その後管理職へ登用するような研修です。もう一つは将来の女性管理職を輩出するための人事施策を含めた支援です。前者の依頼に関しては極力、依頼をお断りするようにしています。ただ、40代前後というだけで、女性管理職の人数を帳尻あわせしなくてはいけないという理由だけで、女性管理職を誕生させることに私は否定的な考えを持つからです。対象者本人も、その人が管理職になった時に部下になった人たちもどちらもハッピーになるようなイメージが描けないからです。幸い女性活躍推進法に罰則規定はありません。だから腰を据えて取り組むことを提案します。

企業はキャリアパスもセットで考えたほうがいい

女性活躍が遅れている企業は、そもそも男性比率が高く歴史がある企業に多いように感じています。そのような企業でも数少ない女性管理職はいるものです。しかし、その多くが男性よりもはるかに優秀な人材であるケースがほとんどです。男性中心の会社で頭角をあらわす女性は能力も高く、人一倍努力している方々ばかりです。もともとのスペックが特別なので、他の普通の女性社員からするとロールモデルにはなりえません。

どんな会社でも、キャリアップしていくためのキャリアパスが存在します。小売業であれば店長の経験がないと部長にはステップアップできないとかです。そしてそういうポジションはハードな職務がほとんどです。能力的というより物理的にです。長時間勤務が求められたりします。だから、子育てしながら長時間勤務や出張が多いポジションは女性の立場からすれば辞退せざるえないでしょう。パートナーや親族が家事や育児に協力してくれる体制がなければ至難の技です。だから能力的や人格的に管理職を十分担える女性であっても、管理職を諦めざるえない状況が実際ではないでしょうか?

だから、女性活躍に本気で取り組む企業に対しては自社のキャリアパス自体も見直すよう提案することにしています。

 

1人前になるまで10年はかけられない

どんな職業でも熟達するのに10年かかると言われます。だから大卒で入社した女性が職場の中核として力を発揮するのは30歳前後になります。しかし、結婚や出産などのライフイベントを考えると育成に10年かけるのは時間がかかりすぎると私は考えます。仕事で脂がのりきるころに、ライフイベントでキャリアが中断することは本人にとっても企業にとってもあまりハッピーな状態ではありません。女性に活躍してもらう企業になるためには、いかに育成期間を前倒しにするかも重要な課題だと言えそうです。