私の生業は企業の人材育成を支援することです。イメージしやすいのは、企業で実施される管理職研修や新入社員研修を企画運営です。いわゆる研修講師です。それと同時に社内ではマネジメントも担当しています。私のような講師コンサルタントのマネジメントと、我が社が提供する研修サービスのプロダクトマネジメントも担当しています。専ら最近はマネジメント業務の比率が高いですが。今日はプロダクトマネジメントについて考えます。
最初から上手くいかない
「千三つ」と呼ばれるように新商品開発しても、それが受け入れられる確率さ極めて低いです。千に三つですから、0.3%程度です。商品開発する側は、「きっと売れるに違いない」「この商品・サービスは受け入れられる」と信じて開発しています。だから、新商品をリリースしても、思ったような反応がないと落胆します。反応が薄い時期が続くと開発者によっては人格否定されたような気分にも陥ります。しかし、最初に考えたプロダクトが初期から順風満帆に上手くほうが稀です。思ったような反応が得られなくても、落ち込まない。平常心を保つことが出来るというのは、開発者にとって大切な素質でもあります。
顧客に聞くしかない
顧客に受け入れられる商品を生み出すには、顧客に聴くほかありません。商品・サービスを使ってもらって、フィードバックを獲得していかに早く修正を繰り返す。このプロセスをいかに数多く回せるかが、商品開発の成否を決める分水嶺となります。
どの顧客に寄せていくか?
では顧客に聞けば全てが解決するか?と言うと、そんな単純な話でもありません。市場には様々な顧客がいるので、全ての声を反映させると誰も望まない商品を開発してしまいます。それを回避するには、次の3つの視点から考える必要があります。
- 不のつく言葉にフォーカスする
- 便益から考える
- お金を払ってくれるか?
不のつく言葉にフォーカスする
不安、不満、不快、不足など「不」の付く言葉にまずは着目するようにします。ニーズやウォンツを尋ねるよりも、「不」が付く言葉に着目するほうが、商品開発は楽です。何故なら、現在進行形で困ってる訳ですから、そこを裏返すことが出来ればビジネスチャンスに直結するからです。
便益から考える
昔からマーケティングでは、「ドリルを売るには穴を売れ」とか「エスキモーに氷を売る」などモノではなく、コトを意識する大切さが叫ばれています。顧客が欲しいのは、商品・サービスを購入して獲得出来る便益を求めているからです。せっかく顧客の「不」が分かっていても、提供する便益が的外れだと残念な結果で終わります。
お金を払ってくれるか?
顧客が便益を手にするために、お金を払ってもいいか?どれぐらいだと払いたいか?単純に価格が低い、高いだけでなく、どのような支払い形態であれば許容出来るのか?それらも含めた価格設定も求められます。
顧客設定の重要性
この3つを、どんな顧客に聴くのかはもっと重要です。。1番のお勧めは、自分のプロダクトを熱狂的に指示してくれる顧客に聴くこと。1人の熱狂的な支持者がいれば、他にも同じような事で困っている顧客が存在するはずです。そんな顧客と巡り合い、資金がショートする前に、商品開発のプロセスをいかに早く回転させれるかがプロダクト開発の要諦になります。