クマ坊の日記

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【マネジメント】結果にも色がある

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先日、学生時代の友人と久しぶりなあってご飯を食べてました。彼はある企業の支店責任者を務めています。この厳しい環境下の中、高業績をあげれたそうです。しかし、その後、部下の半分が辞めてしまったとのこと。その友人が話していたのは「結果にも色があるんだよ」と話していたことです。結果はあげれたけど、結果の上げ方にはホワイトとブラックがあり、今回はブラックで結果を出してしまったと反省していました。今日は「結果の色」について考えてみます。

結果の色とは何か?

友人の話を聞きながら、ダニエル・キム教授の「組織の成功循環モデル」の話を思い浮かべました。凄くざっくり説明すると、「何事も結果を最初に求めていくと上手くいかない」と言う話です。

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成果を強要すると、メンバー間には「対立」や「無関心」が横行します。部門間の対立だったり、「それは私の仕事じゃないんで」という無関心が普通におこります。行き過ぎた企業が東芝だったり、GEだったりするわけです。思考も内向きになります。君子危うきに近寄らずです。他者への責任転換や自己防衛が思考パターンとなり、表出される行動は消極的になってしまいます。当然、結果ぎ出るわけでもなく更なる悪循環に迷い込む。冒頭の私の友人は、運良く高い業績は瞬間風速であげれましたが、メンバーに無理を強いて人間関係が悪くなり多くの部下が辞めていってしまった。そんな状態を称して「結果にも色がある」と自虐的に話していました。私は自分の成果を客観的に分析できる友人は素晴らしいなと思いましたが。

組織の成功循環モデル

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ダニエル・キム教授は結果からスタートするのではなく、「関係の質」からスタートすべきだと主張します。お互いの信頼関係を高まれば、本音の対話が進み、前向きな建設的なアイデアも出やすくなり、主体的な行動も増え、結果も出る。また、主体的に取り組んでだした結果だからメンバーが成功体験を通して成長し、自信も持てる好循環が回るという考えです。

もちろん、関係の質が高まれば必ず好循環が回るなんては思いません。好循環が回る前提条件はあります。スタートアップの企業が関係の質に囚われすぎたら、時間切れで成果を上げる前に倒産してしまうこともあるでしょう。でも、そうでない企業や組織にとっては示唆に富む主張だと考えます。何より現代はどの企業も人手不足で悩んでいます。関係の質を高めていかないと、人も集まらないし、引き止めることもできません。

昔であれば、「グズグズ言わずに、とにかくやれ!」の一言でマネジメントしていたことが通用しないわけです。若い時くからその感覚で仕事してきた、40代以上はその考え方を早く捨てることが大事なんだと思います。