GW前の記事では、ジョブ型人事制度がビジネスパーソンのキャリア開発や企業の教育体系にどんな影響を与えるかを考えてみました。一言で申し上げれば、「個人の自助努力が求められる一方で、企業側はより目に見えない企業文化や風土の醸成に苦労しそう」という事です。今日は個人のキャリア形成において、もう一歩掘り下げて考えてみたいと思います。
個を伸ばすためには、他者の存在が必要
このブログでも何度もお伝えしていますが、個人が成長しようと考えたら他者の存在が必ず必要になります。何故なら個人の成長は自分ひとりで学ぶことだけでは限界があるからです。「ひとりでは難しいけど、他者の支援があればできるようになる」こともあるからです。この事を発達の再近接領域と呼ばれています。これは個人の経験則に照らし合わせても納得できると思います。しかし、この他者の存在が、他者との繋がりを難しくなってきているのが現代社会です。
つながりの数より質
身近な他者って誰ですかね?身近なのは家族だったり、職場だったりだと思います。後は学生時代の友人や地域や趣味の繋がりもあるかもしれませんね。日本人の交流関係の種類数を調べた研究調査を見たことがありますが、日本は4.6種類でした。ちなみにアメリカは6.4種でした。その調査結果では、日本人は家族と職場に閉じがちだと論じていました。また、そこから想像の翼を広げてみると、数少ない他者との関係の中で質が担保できているのはどれぐらいあるのだろうか?と疑問に感じるところもあります。家族や家庭は本来、「安心できる場所」「勇気づけられ場所」だったりすべきです。しかし、現実には、家族が故にストレスフルを抱えてしまうことも多いのではないでしょうか。ましてや、信頼できる上司、部下。仕事行くのが楽しい!なんて人の数はずっと少なくなるでしょう。そう考えると、つながる他者の数も重要ですが、つながりの質が「個人の成長」にも、「幸せ」にも重要になってくると思われます。
繋がるためには、どうすればいいか?
では繋がるためには、どうすればいいのでしょうか?ブログをすでに書いたり、覗いたりしている人は自覚、無自覚に関わらず理解されてると思います。
- 自分が何に興味関心があるか理解する
- とりあえず発信してみる
- 手を差し伸べる
- アドバイスを求める
他者と繋がるには、自分自身をまず理解する必要があります。自分の事が分からないと、自分が誰と繋がりたいか、何と繋がることで安定や刺激を受けるのかを理解していないと、他者との繋がりは始まりません。次はとりあえず自ら発信してみたり、アクション起こしてみる。ブログをやって感じるのは世の中の広さです。自らアクションを起こせば、共感したりしてくれる人はどこかにいるという事です。3つ目は、困っている人がいたら、手を差し伸べるです。「人にいい事をすれば、巡り巡って自分のためになる」と言うのは仕事をしていると実感します。手を差し伸べたから信頼関係が生まれて、繋がりに発展するのでしょうが。最後は逆に助けを求める。頼られるのは相手も嬉しいものです。ひとりで抱え込まないのも、他者と繋がるには有効です。これら4つを無理せず、できる範囲で継続していくことで、人は成長と幸せを感じるのだと私は考えます。