クマ坊の日記

人材育成とビジネスとサッカーが中心のブログです

【マネジメント】社内の謎ルールが複雑怪奇化する会社では、人は育たない

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歴史がある企業は、時に社外の人間からすると謎に見えるルールが複雑怪奇化して存在することがあります。昔は意味があった社内ルールが廃止されることなく残り、新たなルールが構築されるのが拝啓です。今日は謎ルールと人材育成の関係について考えます。

謎ルールが増えると、人は育たない

このブログでも何度もお伝えしているように、ビジネスパーソンの成長の7割は現場経験です。特に若いビジネスパーソンにとっては、35歳ぐらいまでにどんな経験をし、そこからどんな職業観や考え方を身につけるかがとても重要になります。謎ルールが複雑怪奇化している企業は、単純にそれだけで仕事が煩雑化します。若手はその企業に適応することを求められます。すなわち、複雑怪奇な社内ルールを覚えることにエネルギーを割く事になります。本来であれば、顧客起点の考え方や、企画構想力、周囲を巻き込む力などを仕事経験を通して学ぶべき時期に、そんなことに労力を割いていたら成長は遅れるばかりです。

思考停止する職場

社内ルールが複雑怪奇化している企業の職場風土は、思考停止しがちです。ルールを守ること自体を重視する雰囲気が醸成されるからです。どんな仕事も常に目的を問うのが本質です。コンプライアンス等守らなければならないルールはありますが、何のために作られたか分からない社内ルールや慣習は、時と場合によっては破るという判断も必要になります。ルールで何事も判断するようになると、自分で考えることをしなくなる為、当然成長も望めません。

ロールモデルが宦官ばかり

宦官とは古代中国をはじめ、世界各国の官僚制度の誕生時から存在する人々です。ルールが複雑化することで、ルール運用のプロが増え、幅を利かせます。この手の人たちは企業の本来活動、顧客の創造やイノベーションといった活動とは関係ない所で権力を掌握していきます。彼らは現場の最前線に立つことはありません。そのため、成功もしませんが失敗もありません。常に安全な場所からルールを盾にして、他者を批判します。そんな社内宦官ばかりがロールモデルになる職場では、人は成長しません。リスクを取らない人ばかりが増えるわけですから。