クマ坊の日記

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【人材育成】アオアシに学ぶ人材育成

 

サッカー好き、マンガ好きの私が気に入っているマンガに「アオアシ」があります。「アオアシ」の舞台はJリーグのユースです。地方から上京した主人公のアシトの成長を描いた物語です。今日はこの中から、印象に残った場面を紹介します。

指導者の苦悩

今回、印象に残ったのはアシトが所属するエスペリオンBチームと武蔵野の一戦。武蔵野はユースのセレクションに合格できなかった選手が多く所属する反骨心逞しいチームです。リーグ戦でも絶好調です。一方のエスペリオンBチームは個人スキルは高いですが、ユース昇格組とセレクション組との融合が進まず、チームワークに問題があって本来の力を発揮できずリーグ戦では低迷していました。そんな両チームが激突。前半、武蔵野のリードでハーフタイムを迎える、そんなシーンでのことでした。

ユースの指導方針は、自分で考えることができる選手を育成することです。そのため、指導スタイルも正解を伝えるのではなく、コーチングを主体とした、選手1人ひとりに考えさせることを原則としています。

ハーフタイムを前に、コーチの伊達さんは悩みます。「選手に解決を任せたい。選手同士が話し合い、解決策を見つける」のが一番だと苦悩します。理想はコーチングだが、選手の成長にとって何が一番良いアプローチか分からない。。。スポーツの指導者に限らず、人に教える機会がある人は誰もが直面する悩みだと思いました。

 

指導者も未熟

悩める伊達コーチに救いの手を差し伸べたのが、同僚、正確に言えば上司のポジションのエスペリオンの責任者である福田でした。「俺たち指導者も未熟だ」「もっと好き勝手に言いたいことも言っていいんじゃないか」の一言でした。

これはマネジメントの部下育成にも当てはまる事です。確固たるポリシーがあるからこそ、真剣に育成に携わるからこそ、理想が明確であるからこそ直面するジレンマです。マンガの中で福田監督がいう通り、指導者側も未熟で不完全であることを認めるのは大切なことです。どうしても、周囲からは完璧さを指導者は期待されます。もちろん、期待は真摯に受け止めた上で、瞬間瞬間を全力でやってみる他ありません。指導は方法も重要ですが、それ以上にタイミングが大切だったりします。同じメッセージを伝えても、相手に刺さる刺さらないがあります。そのため、指導する側も瞬間瞬間で迷いながらも決断しなくてはいけません。

 

繋がりが大事

もう一つこの場面で感じたのは、繋がりの重要性です。伊達コーチは福田という信頼できる仲間がいたからこそ、悩みを打ち明けられたし、フィードバックを受けることができました。職場の管理職も同じです。周囲に悩みを相談できる仲間がいるかいないかで、だいぶ差が出るようにも思います。