クマ坊の日記

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【人材育成】ホワイト?ブルー?これからはニューカラーの時代

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今も昔もアメリカで起きている出来事は、日本の産業界にも大きな影響を与えています。少し前に日経新聞で「学び直し」に関して気になる記事がありました。今日はその事について考えてみたいと思います。

ニューカラー層21世紀の主役に

注目した記事は次のような内容でした。

学び直し、GDP5兆どる底上げ

「大学の学位だけが成功の道ではない」。米IBMのオベド・ルイセント上級副社長は2021年1月、バイデン政権へ公開書簡で訴えた。同社を動かすのは、今の教育システムがデジタル経済の要求に答えられないとの危機感だ。オフィスで働く高学歴のホワイトカラーでも、肉体労働に従事するブルーカラーでもない。同社は非伝統的な教育プロセスを経てテクノロジー分野で働く人を「ニューカラー(新しい襟)」と名付け育成に力を入れる。

すでに米国法人従業員の20%超が非大卒だ。家族で初めて高校を卒業した若者や退役軍人らが活躍する。

30年までに世界で3000万人のスキル習得を進める

アメリカの人事系コンサルティングファームのコーンフェリーの調査によると、高度なITスキルを持つ専門職は30年までに世界で8520万人不足し、ニューカラー層は21世紀の働き手の主役となると主張しています。

日本の生産年齢は減少する一方ですし、それを補うにはデジタルが不可欠なのは明白ですが、勢いが加速しています。リスキリングが注目される訳です。

 

日本企業の意識は?

その一方、日本企業のリスキリングへの関心は低いです。情報処理推進機構IPA)の調査によると、「リスキリングの実施について検討していない」と答えた日本企業は46.9%に登ったそうです。この割合は米企業の5倍です。危機感の差が現れています。私の生業は企業の人材育成支援です。お客様の多くが人事部なのですが、リスキリングのテーマに限らず、人事部は保守的な企業が多いです。作っている商品やサービスが革新的であっても人事部は???というケースはよくあることです。

 

リスキリング支援が必要になる

国も3年間で4000億の人材投資を発表していますが、具体的策は?です。以前、記事でも書いたように大学の活用を考えているようですが、ニューカラーを育成する人材が大学に数多くいるようには思えません。ニューカラーを目指すか否かは個人の選択ですが、リスキリングの制度や運用が整っている企業とそうでない企業の人材格差が広がるように考えます。