昨日の記事では、ついやってしまう体験の作り方をご紹介しました。記事にもチラッと書きましたが、私がここ数年取り組んでいるのも、学び方と言う体験をデザインすることです。今日はその事について書いてみたいと思います。
学校での学び
そのテーマについてよく知っている人から、知らない人に講義を通して学ぶ方法です。いわやる学校の先生と生徒の関係です。生徒は新しい知識や情報を獲得します。日本人が慣れ親しんでる学び方です。この学び方の課題は、受講者が受身になりやすい点です。「いい話を聞いた!」と思うのですが、翌日にはほとんど忘れています。
アトリエでの学び
いわゆるワークショップ型の学びです。自ら考え、手を動かしながらアウトプットを作りだしていきます。アウトプットを生み出すプロセスを通して様々な気づきを得ることが可能です。講師の役割はおのずとファシリテーション型になります。場を活性化しながら、受講者の学びを最大化するのを支援していきます。アトリエ型の学びの課題はテーマやファシリテーターの力量によって、アウトプットが予定調和になることです。一言で言えば「驚き」がなくなります。感情が揺さぶらなければ、学びで得られことも限定的となります。
劇場での学び
これは受講者が別の受講者を楽しませるプロセスを通して、気づきを獲得していく学びです。子どもみているとよくわかります。親や友達を楽しませようとして様々な工夫をします。その過程で新しいことを学んでいきます。例えばバレンタインデーで驚かせようと、新しいチョコを試作したり、ラッピングを工夫したり、サプライズ感をだすために「チョコはつくってないよ」なんて小芝居をうったり💦自分のためではなく、他者のためにとなるとより深い学びにつながったりします。このような学びにおいて講師の役割はプロデューサーです。いかに受講者が本気になれるような舞台を設定できるか、本気で発表を聞いてくれるオーディエンスを揃えるかにかかってきます。この学びの課題は、このような学びを許容し支援してくれるような企業文化が必要だということです。まあ、一言でいえばノリがよくて徹底できる企業文化です。
この3つの学びにどれが優れているとか優劣はありません。何を学ばせるかで、どの学びが最も効果的かは違ってくるからです。学びかた自体も疑ってかかることが大切なんだと思います。