先日、書類に年号を書く欄がありました。令和元年と初めて記入しましたが、とても新鮮な感覚に包まれました。さて、今日は令和時代のマネジメントについて考えてみたいと思います。
経済が縮小していく?
日本の人口が急激に減少してらいるのは周知の事実です。これは経済的にも大きな影響があります。国内市場の縮小を意味しますから。従来の経験則が通用しなくなっていきます。人手不足がすでにどの企業でも切実な問題になっています。企業は生き残りをかけてイノベーションが起きる組織づくりを検討しています。
イノベーション=多様性ではない
そんな経済的な背景もあって、イノベーションを起こすためには多様な人々の力が必要だと考えられてダイバーシティが各社で推進されてきました。実際は経済的な背景以外に人手不足だから退職、休職した女性社員を戦力化したい、そもそも既に職場の雇用形態はバラバラなんていう実態もあります。ただ、多様性な職場だけではイノベーションは起こません。むしろ仕事の生産性も落ちる一方です。企業は多様性を推進するだけでは、自社の利益に繋がらないと気づきました。マネジメントの役割も変えなくてはいけないと感じています。そこで、注目されているのが「対話」というキーワードです。
対話が注目される理由
イノベーションを起こすには多様性だけでは不十分で、多様な意見をぶつけ合ってこそ新たなイノベーションが生まれます。Aという意見.Bという意見があったとしてAかBかではなく、AbやBaという意見を産み出す。もしくはAとBからCを産み出すことが期待されます。対話はお互いの考えを共有することなのです。
対話とは
「対話」を辞書で引くと、「ふたりが向かい合って話すこと」という表現になっています。英語のdaialogueの対訳としても紹介されます。???ですよね。daialogueの語源はギリシャ語のdialogosです。logosは「言葉」をdiaは「横切って」を意味します。言葉が目の前を横切っていくイメージです。
古代ギリシャと言えばソクラテスやプラトンなど多数の哲学者を輩出された時代です。当時は羊皮紙に文字を刻みこんでいきました。言葉が貴重な存在であったことは想像に難くありません。だからお互いの考えを共有し違いを理解する行為が尊かったのではないかと私は思います。一方、日本語は阿吽の呼吸に代表されるように、ハイコンテキストな言葉です。だから違いを明らかにする対話には慣れていません。
慣れていないからこそ、新たなスキルとしてトレーニングの需要が増えているように感じます。次回は対話のスキルについて掘り下げて考えてみたいと思います。