部下の昇進昇格は管理職が避けて通れないイベントです。毎年発生するようなイベントはありませんが、その結果は部下への影響力を考えると、頑張り所です。今日は昇進昇格について考えます。
昇進昇格のルール
これは各社の人事制度に従います。多くは下記のようないくつかのハードルの組み合わせになります。
- 直近の業績
- 面接
- 昇格試験
- 小論文
- アセスメント
それぞれのウェイトは様々ですが、直近の業績がより大きな比重を占めます。本当は業績の中身も問われるべきですが、そこは上司の人事考課が正しいというのが前提です。
昇進も昇格も無条件に上げることは出来ません。前者であればポスト数が限られます。後者も人件費予算が決まっています。そのため、最後は候補者間の相対比較となります。
真ん中の6割が誰を上げるか問題
相対評価は審査基準の結果を並べて比較されることになります。比較すると上位2割と下位2割は明確です。悩ましいのは真ん中の6割です。ほとんど差はつきません。。。結局、最後は社内政治力がものをいうことがあります。同点であればキーマンの一言が明暗を分けます。今年、私の部下が1人昇格出来ましたが、社内政治力が多少影響したように思います。
1年前から準備は始まった
一年前、部下Aさんとキャリア面談をした時に昇格について相談されました。初めて一緒のチームで仕事をする部下でした。仕事ぶりも熱心で能力も高い部下でした。ただコンサルタントや営業と違い成果がアピールしづらい仕事だったため、思ったようにはキャリアアップできていませんでした。側から見ていても不遇な評価だったので、部下A君とは「2年以内の昇格を一緒に目指そう」と約束しました。
そこから行った活動は3つでした。
- 社内で注目される仕事をアサイン
- 成果をあげるための支援
- 社内広報活動
まずは、社内で注目される仕事をアサインしました。注目される仕事とは、経営方針の中で今期重点項目とされている仕事です。経営が困っている問題を解決出来れば社内での耳目を集めることが出来ます。次に成果をあげるための支援です。これは本人が頑張らなければ始まりませんが、本人だけでは獲得できないリソースを提供することを心掛けました。情報や人脈やアイデア、それに予算ですね。最後は社内広報活動です。社内候補活動は関係各所への報連相です。成果が上がる前から、進捗を役員等に勝手に私から報告してました。ちょっとした雑談の際や、ランチを食べている時など。部下Aさんの活動と優秀さを囁き続けます。不思議なもので1年も囁き続けるとキーマンも気にかけてくれるようになりました。
昇格審査ではポーダーギリギリで、他部門からは反対の声も上がったそうですが、キーマンの鶴の一声で押しきってもらいました。
結局、人が集まって組織を形成している以上、社内政治と無縁でいられることありません。それであれば積極的にいいとこ取りしようと考えました。部下も希望していた昇格できてモチベーションが高まりました。私としても部内な生産性が上がってくれればありがたいです。昇進昇格は管理職の腕の見せ所ですぬ。